株式会社日経HRは、2020年7月下旬から8月上旬にかけて「ウィズコロナ時代の転職」に関する意識調査を約700名に実施した。

新型コロナウイルス感染拡大によって、「業界や企業の先行きに不安を感じた」や「柔軟な働き方をしたい」などを理由に、転職意欲の高まった人は57%にのぼった。また同社は、在宅勤務についても調査をし、4人中3人が在宅勤務(週1~5日)を経験し、約9割の在宅勤務経験者が継続を望んでいることが分かった。
 
コロナ禍を経験して、転職意向について変化があったかを聞いたところ、
「非常に高まった」が35%、「少し高まった」が22%で、約6割が転職に前向きであった。一方、転職意欲が低下した人は「少し転職意向が低くなった」が5%、「非常に転職意向が低くなった」が1%というように1割にも満たなかった。
転職意向が高まった理由としては、現在の会社や業界の将来への不安や、自社のコロナ対応への不満、柔軟な働き方を求める声などが多く挙がった。

 

 

 ■転職意向変化の理由
【高まった】
・所属企業の業績が悪くなり、ボーナスも減ったから(27歳男性)
・会社が出社100%に戻し、在宅勤務やリモートワークの導入検討を停止したため(27歳女性)
・社員軽視の上層部判断が明らかになり、長く働けないと感じたため(26歳女性)
・元々働き方を変えたいと思っていたが、コロナ禍ですら変われない会社を見て、見切りをつける最後の一押しになった(34歳女性)

【低くなった】
・転職希望の職種数が減ると予想されるため(41歳男性)
・求人が少なくなって、いい条件で転職するのは難しいと思うから(30歳女性)
・転職してすぐに在宅勤務となったら、その会社が期待するパフォーマンスを出せるか分からないため(56歳男性)
 
転職先を選ぶ基準については、「給与・待遇」(80%)に続き、「働きやすい制度(リモートワーク・在宅勤務など)」(44%)が多くなっている。前回(2020年2月)の調査では、「働きやすい制度(リモートワーク、育休など)」は13%で8番目であり、選択可能数(前回3つ、今回5つ)や選択肢に違いこそあったが、リモートワーク・在宅勤務を重視する人が大幅に増えていることが分かった。
 
 転職市場の先行きについて「非常に厳しくなる」が44%、「やや厳しくなる」が33%と、8割近くが先行きについてはは厳しくなると見ている。

「コロナ禍を経験して働き方を変えたいと考えるようになりましたか?」という問いに対して4人中3人は、これまでの働き方を変えたいと考えている。
今後人材募集する企業は、働き方がキーとなってくるだろう。

参照リンク:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000034988.html