株式会社マイナビが運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』が、2020年に新卒入社した男女(新入社員)800名を対象にコロナ禍で入社した新入社員に対して会社への満足度や勤続予定年数、抱えている悩みなどについて調査を行った。
◆調査結果について
新型コロナウイルスの影響を大きく受けた2020年の新入社員の勤続予定年数は、
「3年以内」という回答が28.0%で、昨年5月の調査に比べ5.9ポイント増加した。
「10年以内」と回答した割合は50.3%と約半数。
「定年まで」は17.9%(昨年5月調査比3.9ポイント減)となり2割を切った。
会社のコロナへの対応に不満がある社員の50.8%が、新卒で入社した会社を3年以内に退職する予定と回答し、コロナへの対応に満足している社員の約2.7倍となった。その結果から、企業のコロナ対応が、新入社員の勤続予定年数に大きな影響を及ぼすことがわかった。
対人関係に関する悩みについての調査では、「会う機会が少なく、ほかの社員の人となりが分からないため、コミュニケーションがしにくい」と答えたテレワーク利用者が17.5%、非利用者が5.8%。更に「つきあい・交流が少ない」と感じたテレワーク利用者が20.1%に対した、非利用者は10.3%にとどまり、テレワーク利用者は人間関係の希薄さからくる不安や悩みを持つ割合が高い結果となった。
新入社員が「会社や上司・先輩にやってもらってよかったこと、これからやってもらいたいこと」として、「話しかけてもらえる・雑談してくれる」と回答した新入社員が62.5%。
「OJT(実務を通じての教育)」と回答した新入社員が45.3%となり、コミュニケーションの機会を望んでいる様子が見られた。
2020年の新入社員は、新型コロナウイルスの影響により、入社式や研修が中止あるいはオンラインで実施され、特殊な環境下で社会人としての第一歩を踏み出すことになった。
自宅待機や、いきなりのテレワークなどで職場のコミュニケーションに壁を感じていることや、新社会人の定着・成長には例年以上の手厚いケアが必要だと今回の調査結果から伺える。
また、新型コロナウイルスに対する安全対策が、勤続予定年数に影響するという興味深い結果が出た。テレワークの導入が困難であっても、「できる限りの取り組みをしている」「社員の安全を考えている」という姿勢が社員に伝われば、会社に対する評価はプラスになると考える。ニューノーマルな社会においては、福利厚生や評価制度の充実に加えて、いかに社員の安全を考えるかが人材を惹きつけるポイントになるのではないだろうか。
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【調査概要】マイナビ転職『2020年新入社員の意識調査』
調査期間:2020年7月31日(金)~8月3日(月)
調査方法:2020年卒の新入社員を対象にWEB調査を実施
有効回答数:800名(内訳:22歳~23歳の男性400名、女性400名)
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合があります。
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参照リンク:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001273.000002955.html