本記事では、不動産業におけるフルコミ営業について、概要やメリット・デメリット、向いている人の特徴などご紹介していきます。
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不動産業界におけるフルコミ営業とは?
そもそもフルコミ営業とはどのようなものなのでしょうか?完全歩合制の仕事のこと
結論からいうと、フルコミ営業とは完全歩合制の営業のことです。つまり、営業成績を挙げれば収入が増え、逆に営業成績を挙げることができないと収入はほとんどないか、場合によってはゼロになってしまうこともあります。
成果を挙げれば青天井に収入が増えていくため、営業力のある方におすすめの制度だといえるでしょう。
歩合制との違い
不動産営業には歩合制という仕事も多くありますが、この歩合制と完全歩合制はどのように違うのでしょうか。歩合制も、営業成績を挙げれば収入が増えることに違いはありません。
ただし、歩合制の場合は最低限の基本給を受け取ることができます。
具体的な額はそれぞれですが、歩合制の割合が高いケースだと月の基本給を7~10万円程度に抑えることが多いでしょう。
仮に1ヶ月の成果がゼロだったとしても、最低限基本給分は貰えることになります。
対して、フルコミ営業の場合は1ヶ月の成果がゼロだった場合は収入もゼロです。
さらに、契約形態によっては打ち合わせに要した各種経費なども全て営業が負担しなければならないケースもあります。
なお、一般的には歩合制であっても歩合制の割合が高い方が、1棟あたりの収益から受け取れる給料の割合が高くなります。
もちろん、完全歩合制は歩合制よりさらに歩合率が高くなるのが一般的です。
フルコミ営業の仕事内容
フルコミ営業の場合、契約内容にもよりますが、基本的には自分のスケジュールは全て自分で決めることができると考えてよいでしょう。休みの日も自分で決めることができます。
少ない稼働でも大きな営業成績を挙げることができれば、高い収入を得ることが可能です。
逆に、毎日仕事をしても成績が上がらなければ収入にはなりません。
なお、基本在宅で仕事をすることができますが、事務所や各種設備を使えるかどうかなど事前に確認しておくようにしましょう。
例えば、打ち合わせスペースを使えないとなると、毎回カフェで打ち合わせするなどしなくてはならず、その費用も自分持ちなってしまう可能性が高いです。
フルコミ営業のメリット
フルコミ営業のメリットとしては以下のようなことが挙げられるでしょう。・成果を挙げれば収入は青天井
・時間を自由に使える
・自分でノルマを設定できる
・営業で使う費用を経費にして節税できる
以下、それぞれ解説します。
成果を挙げれば収入は青天井
フルコミ営業は成果を挙げれば収入は青天井です。特に不動産営業は1件あたりの取り扱う金額が多いこともあり、法人の社長などを顧客にできた場合は、1億円を超える収入を得るといったことも不可能ではないでしょう。
時間を自由に使える
フルコミ営業は基本的に自分で全てのスケジュールを組むことができます。会社によっては、週に1回の会議があったり、毎日営業成果を報告したりする必要があることがありますが、それ以外は自由なのです。
例えば、朝起きるのが苦手といった方や、メリハリをつけた営業スタイルが好きな人、無駄な仕事をしたくない人などはおすすめだといえます。
自分でノルマを設定できる
またノルマを設定するのも自分です。ただし、契約形態によって、例えば事務所や設備を使わせてもらうなどして、毎月経費を負担してもらっている場合には、目標が与えられて、目標を超えられない場合には解雇といった可能性もある点には注意しなければなりません。
営業で使う費用を経費にして節税できる
フルコミ営業では、営業活動に使った移動のためのガソリン費用や打ち合わせ時のカフェの費用など、自分で負担する必要があります。これらの費用は、経費として挙げることができ、節税につなげられます。
ただし、これらの費用はすべて自分で集計して確定申告しなければならない点には注意しなければならないでしょう。
なお、確定申告する必要がある場合は、収入のあった年の翌年2月16日~3月15日までの間に申告書を作成し、管轄の税務署に提出しなければなりません。
税理士に依頼すれば資料を提出するだけで手続きしてもらうことが可能ですが、税理士報酬を支払わなければならない点に注意が必要です。
フルコミ営業のデメリット
一方、フルコミ営業には以下のようなデメリットがあります。・成果を挙げなければ収入がゼロになる
・経費を自分で負担する必要がある
・孤独になりやすい
それぞれ見ていきましょう。
成果を挙げなければ収入がゼロになる
まず、成果を挙げることができなければ収入がゼロになります。営業で成果を挙げるには営業力が必要ですが、営業力のある方でもお客様に恵まれず、成績が一時的に落ちてしまうことはあるでしょう。
また、スランプに陥ってしまうことも考えられます。
特に養わなければならないご家族がいるような場合には、不安に感じてしまうことも多くなるかもしれません。
不動産営業は取り扱う金額が多くなるほど、1件の契約にかかる時間が長くなる傾向にあります。
例えば、1件1億円~2億円程度の収益物件を主に扱うような仕事の場合、1件の契約に3~6ヶ月以上の時間がかかってしまうことが多く、何らかの理由で進めていた契約がなしになってしまった場合のダメージは大きなものになってしまいやすいでしょう。
経費を自分で負担する必要がある
フルコミ営業では、営業活動で使った費用を経費として計上して節税できることはお伝えしました。しかし、これは完全歩合の仕事でない場合は会社が負担してくれていたものも、自分で負担しなくてはならないことが多いということでもあります。
経費に挙げられるとはいえ、通常の営業のように経費申請しれば会社からお金を貰えるわけではありません。
基本的には、経費負担は節税効果より大きくなってしまうことが多いものと考えたほうがよいでしょう。
まお、営業に必要な費用をどこまで負担してくれるかは会社によって大きく異なります。
雇用元と交渉できる部分でもあるので、あらかじめ話し合っておくとよいでしょう。
ただし、一般的には会社の負担が大きくなるほど、歩合率が減ったり、自由度が減ったりすることが多い点には注意が必要です。
孤独になりやすい
フルコミ営業は基本的に全て自分でスケジュールやノルマを決めて仕事をするものです。通常の営業であれば、毎日職場にいけば同僚と会話できるのに比べて、フルコミ営業はあまり同僚を会うこともなく、孤独になりやすいといえるでしょう。
自分を厳しく律することができなければ、例えば営業成績が振るわない時期に簡単に同僚や上司に相談できるような環境にない可能性もあります。
フルコミ営業が向いている人の特徴
フルコミ営業の概要やメリット・デメリットをお伝えしましたが、フルコミ営業はどのような人に向いているのでしょうか。自分の力で高い収入を得たい人
まず、自分の力で高い収入を得たい人に向いているといえるでしょう。フルコミ営業は営業成績を挙げれば、高い歩合率で給料に反映されるのが一般的です。
また、自分で顧客開拓をする必要がありますが、例えば同僚に顧客を譲るといったことをする必要もありません。
なお、スケジュール管理やノルマ管理をすべて自分でやるのであれば、独立して自分でやった方がよいのではないか、と考える人もいらっしゃるでしょう。
確かに、独立してもよいのですが、独立した場合には、宅建営業の免許や事務所の用意など数百万円を初期費用として出費しなければなりません。
また、開業後は事務所の賃料や水道光熱費など毎月費用がかかってしまうもの。
そうした点では、フルコミ営業は独立して働くのとそう変わらない環境でありながら、契約次第ではありますが事務所を使わせてもらったり、ブランディングされた会社名を利用できたりといった点でメリットがあるのです。
時間に縛られたくない人
時間に縛られたくない人もフルコミ営業におすすめです。通常の営業職であれば、基本的に毎日朝出社して、会議等を経て、営業活動を始めることになるでしょう。
人によっては、こうした時間がもったいないと感じる方もいらっしゃるはずです。
また、顧客の元に行く前に、朝、出社してから行くより直接訪問したほうが効率的なケースも多いもの。
上記のようなケースで、フルコミ営業であれば、在宅での仕事がメインで、原則、直行直帰での仕事が可能です。
効率的に仕事がしたい方や、どうしても朝起きられない方などはフルコミ営業が向いているといえます。
まとめ
不動産業におけるフルコミ営業について、特徴やメリット・デメリット、向いている人などお伝えしました。フルコミ営業は雇用元の会社に取って経費等の負担が少なく、成績を挙げてくれれば自社に収入が入るという契約形態です。
また、フルコミ営業として働く側に取っても、独立するときに必要なまとまった資金を負担する必要がなく、雇用元の会社の名前で働けるなど、お互いにとってメリットがある働き方となりやすいでしょう。
ただし、通常の営業職として働くのと比べるとメリット・デメリットの双方があるため、本記事の内容を参考に、よく理解したうえで転職を検討することが大切です。
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