シングルマザーで不動産営業マンになったcocoさん(@coco_coco_cc)にそのサクセスストーリーと不動産営業女子のリアルをお聞きしました。

特に女性の方で不動産営業への転職を考えている方の中には男社会のイメージが強い不動産業界に不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。

cocoさんがどのような経緯で不動産業界に転職したのかや転職後に感じたギャップ、女性ならではの苦労話など話していただきます。
 

不動産営業の仕事についた経緯を教えてください

大学卒業後は図書館司書の仕事に就職

地元の女子大を卒業する際にはアパレル業界に興味がありましたが、氷河期ということもあり、希望の就職先に決まりませんでした。
 
大学で図書館司書の資格を取っていたため、アパレルへの就職を諦めて大学図書館に就職。
 
5年位働いた後に、結婚した相手が関東の人だったこともあり関東へ移動するのと合わせて司書の仕事を退職。
 
結婚後、しばらくは専業主婦をしたものの、図書館に再就職。
 
司書の仕事は経験が活かせる仕事で、比較的簡単に再就職を決めることができました。
 
再就職後しばらくしてから離婚が決まり、地元に帰ることになったのですが、その際にも経験が活きて地元の図書館に転職しました。
 
ただ、司書の仕事は比較的就職しやすいものの正規雇用が少なく、子どもを大学まで出してあげたいと考えたときに、難易度の高い資格を取りたいと考えました。
 
選んだ資格は宅建。
 
司書の仕事は17時に帰ることができ、比較的時間が取りやすいといったこともあり、未経験ながら無事一発で合格することができました。
 

不動産業界に転職した理由

建築に興味があり、また国家資格を取ることができれば給料を上げることができ、安定した生活を送れるのではと思ったことから不動産業界への転職を考えました。
 
もともと、図書館司書の仕事をしているときも、周りから営業の仕事が向いているといわれることも多かったです。
 
ただ、未経験だったこともあり、不安があったので先に宅建の資格を取得しました。
 
転職にあたり、知り合いに相談したのですが、売買がいいと教えてもらいました。
 
また、年齢的な部分もあり、大手ではなく小さいところ、できれば個人経営のところで1から学べるとことがいいのではとアドバイスいただいたのです。
 
実際に面接を受けたところは、紹介を受けたところだったのですが、開業したてでスタッフを探しているところでした。
 
未経験だったのですが、採用してもらえた事はラッキーだと思います。
 

入社後にギャップはありましたか?

社長1人、自分1人という状況で、開業したてでバタバタでした。
 
社長はものごとを教えるのが得意ではなく、私は業界未経験。
 
どうすればいいか分からない事が多かったのですが、宅建の勉強をしていたことが役に立ちました。
 
後は、取引先の方や司法書士の方など外部の方に教えてもらいました。
 
大手であれば研修等も充実しているかと思いますが、こうした個人経営の事務所だと自分で知識を得ていくしかないのかなと感じました。
 
一方で小さい会社は自由にやれるし、幅広い仕事を任せてもらえるという点が大きなメリットだと思います。
 

そのギャップをどのようにして乗り越えましたか?

不動産の仕事はマニュアルじゃないため、ひとつひとつ周りの人に聞きながら進めていくしかなかったですね。
 
大手だといろいろなサポートを受けられるかと思いますが、個人の会社だと自分でやるしかありません。
 
結果的に、いろいろな経験を積ませてもらうことができたと思っています。
 
不動産業界は、聞けばいろいろと教えてくれる人が多いように感じています。
色々な人を巻き込んで解決していけると良いと思います!
 

女性だから感じるやりがいや苦労はありましたか?

業界的に「女のくせに」といった意識はまだまだ強い

まず、苦労の部分でいえば、やっぱり不動産業界は特に御年配の方を中心に、「女のくせに」といった考え方を持っている方が多いように思います。
 
例えば社長と一緒に業者の方と面談したときに、私だけ話をしてもらなかったといったことはありました。
 
特に賃貸だと女性は多いですが、売買にはまだまだ少ないと感じています。
 
女性で売買に転職される方は、そうした環境でも頑張っていく必要があると思います。
 
私は、女性の方とのネットワークを広げていくような活動もしています。
 
不動産業界の女性が集まるコミュニティに参加しながら、情報交換を定期的にしています。
 
不動産の仕事は情報が一番。
 
愚痴なんかも気軽に聞いてもらったりしながら、時には取引につながったりといったことにも発展しています。
 

お子様がいる中でのお仕事

社長には子どもに合わせて融通を聞かせてもらっていましたが、やはりお客様のいるお仕事なので、大変なところもあります。
 
特に契約が入ったときなんかは帰りが遅くなることもあるので、寂しい思いはさせたかもしれません。
 
大きくなってからは、
一人でご飯を食べるといったことも問題ないですが、小さいころは大変でした。
 

cocoさんの仕事の一番のモチベーションは何ですか?

今は子どもです。
 
とりあえず子どもを大学院まで行かせてあげたいと思っています。
 
子育てが済んだら次は自分の幸せですね。
 

読者の方へのメッセージをお願いします

業界未経験で転職したい方

不動産業界は間口が広いです。
 
特に若い方で興味を持っている方はとりあえずチャレンジしてみてはどうでしょうか。
 
不動産業界は男社会といわれますが、お客様とのコミュニケーションや資料作成など細かい仕事が必要とされる部分も多いもの。
 
そうした面では女性の力が大いに生かせると思っています。
 
また、私は収益物件中心ですが、マイホームの営業などでは、家事や育児目線など女性目線を活かした提案は重宝されるのではないでしょうか。
 
繰り返しになりますが、不動産業界に興味を持っているけど悩んでしまっているという方はまずは飛び込んでみるのもおすすめです。
 

業界経験者の方

大手であれば産休育休も取りやすいでしょう。
 
仮に産休育休が取れないといったケースでも、辞めてから再就職もしやすい業界です。
 
また、宅建士の資格を取るのもおすすめです。
 
私は、宅建士の資格を取り、不動産業界に入って人生が変わりました。女性のコミュニティーで繋がれたことも大きな心の支えとなりました。
 
私は、不動産営業の仕事に就いたことで自由が増えたと感じています。
 
お金が全てではないですが、お金があることで諦めなくて済むことは増えるものです。
 
仕事は大変ですけど営業マンは結果がすべて。
 
やりがいもあり、楽しく生活を送っています。