株式会社マイナビは、現在正社員として働いており、2021年に転職した20代〜50代の人を対象に、転職者の傾向や変化を調査し『転職動向調査2022年版』を発表した。

転職が「当たり前」の時代だとも言われる中、実際に正社員転職率、在籍中に転職した人の割合、就業期間平均の全てが以前よりも上がっており、転職が多くの人にとってより身近になってきていると言えるようだ。

詳しい結果は以下の通りである。
 

正社員転職率が回復し7.0%に。特に20代は男女ともに12.0%超え


上グラフの通り、2021年の20~50代男女の正社員転職率は7.03%となった。年々上昇傾向にあったものが2020年に新型コロナウイルスの感染拡大により一時減少するも、2021年は2年前の数字をも上回る結果となった。

その中でも20代男性の正社員転職率は14.2%、20代女性の正社員転職率は12.5%と、特に高い数値となったことがわかる。新卒で入社した会社をすぐやめることに対して抵抗が少なくなっているのかもしれない。

また2021年に転職した人のうち、73.1%は在職中に転職したと回答している。こちらも前年度と比較して伸びており、同調査で在宅勤務の人が増えていることもわかっていることから、在宅勤務によって在職中に転職しやすくなっているのではないかと考察されている。
 

前職の勤務先での就業期間は平均5年弱


同調査によると、2021年に転職した正社員の前職の就業期間は平均58.7カ月(5年弱)となり、直近4年間で最も短くなった。

また上グラフの通り、過去の転職回数が「1回」であると回答した人は26.8%と年々減少しているのに対し、「2~3回」と回答した人が25.5%に上り、年々その割合が増えてきていることがわかる。

転職へのハードルが徐々に下がってきていることを象徴しているのかもしれない。

2021年の調査結果でもう一つ注目されたのは、より大きい企業への転職率が高くなったという点である。同時に、前職より年収が上がった割合が全体の35.6%に上り、この3年間で最も高い数値となった。特にコロナ禍でオンライン化が進む中、特にクリエイター・エンジニア職の年収が上がっている。

2021年の転職率の高さは2020年に落ち込んだ反動と見ることもできるが、今後どのように転職市場が動くのか注意深く見守りたい。

参照:PRtimes