今回は大手不動会社で営業職として7年間と9年間勤めていたお二人に、大手不動産会社で働いていた時のメリット・デメリットについて伺ってきました。

「大手不動産会社に転職するかベンチャー企業に転職するか迷っている。」
「大手不動産会社への転職しか視野に入れていないけどどうなんだろう。」

など、不動産業界での転職で迷っている方は是非ご覧下さい!


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大手不動産会社はどんな会社があるのか?

まずはじめに、大手不動産会社というとどのような会社があるのでしょうか?

イメージを持つために、テレビCMなどでも有名な大手不動産会社を3つご紹介いたします。

 

東急リバブル株式会社

まず一つ目にご紹介するのは、東急リバブル株式会社(以下東急リバブル)様です。

豆知識を子供たちに共有していき、最後に東急リバブルを見つけると子供たちが大人顔負けの東急リバブルに関する豆知識を共有するCMでおなじみですね。

東急リバブルは1972年に設立され、2022年で50周年を迎えており、従業員数は3,550名と規模が大きいことが分かります。

主に不動産仲介業(売買仲介および賃貸仲介)や新築販売受託業、不動産販売業事業を行っている企業です。

 

株式会社大京穴吹不動産

2つ目にご紹介するのは株式会社大京穴吹不動産(以下、大京穴吹不動産)です。

1988年に設立し、2022年現在従業員数は1250名、不動産の売買仲介や賃貸借、不動産管理など幅広い事業を手掛けております。

町のいたるところで大京穴吹不動産のロゴを見る機会があるのではないでしょうか?

 

三井不動産リアルティ株式会社

最後にご紹介するのは三井不動産リアルティ株式会社(以下、三井不動産)です。

1969年に設立し、現在従業員数は4,728名。「三井のリハウス」で有名な企業です。

個人向け、法人向けの不動産仲介事業や、駐車場事業など、住宅に関わること以外の事業も行っております。
仲介物件数でNo.1の実績を誇ることもあるほど、実績・知名ともに持ち合わせている不動産会社と言えるでしょう。


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大手不動産会社に転職する3つのメリット

大手不動産会社で営業として働くメリットはなにがあるのでしょうか。今回は、インタビューを行った中で特に印象的で納得したメリットを3つご紹介致します。

 

1.お客様が早い段階で信用してくれる

1つ目のメリットは、お客様が圧倒的に会社を信用してもらった状態で営業ができることです。

投資家などではない限り、物件の購入は「一生に一度の一番大きな買い物」と言われるほど貴重な買い物になってきます。それゆえお客様はより良いものを購入するために慎重に物件を選びます。

皆様も、住宅に限らず高い買い物をするときには、SNSやネットで口コミを色々と調べるのではないでしょうか?
そしてあまりその商品や会社に関する評価がないと不安になって購入するのを辞めてしまったりしませんか?

住宅はかなり大きな買い物となりますので、お客様は会社の評価や過去実績などはしっかりと調べるでしょう。

地域密着を売りにしており、その地域での口コミが良い…という場合もお客様の安心感や信頼度はありますが、
CMや町中で良く見かけることができる「大手不動産会社」は、「知っている」というだけでまずお客様に安心感と信頼を与えることができるのです。

そして大手不動産は支店数や従業員数が多いからこそ実績も多く、お客様からすると「多くの人が使っている会社だから安心できる。」と思って頂けるのでしょう。

営業として、高いものを販売する際に大事なことが「信頼関係の構築」です。まだ知名度の低い不動産会社の場合は、会社を信頼してもらい、自分を信頼してもらうことから始めなければいけませんが、大手不動産会社で働くことで、お客様に信用をして頂いている状態で営業ができるということは大きなプラスになるでしょう。

 

2.教育制度が整っている

2つ目のメリットは、大手不動産会社は従業員数が多いからこそ、教育に時間を割くことができるという点です。

従業員数が4~5名くらいの街の不動産会社ですと、1人の人を教えるために、誰か1人が付きっ切りで教えることになり、結果売上が伸び悩んでしまうようになります。そのため、売上のことを考えるとあまり積極的に教育に時間を割くことができず、実績がある程度あり、教育がいらない中途の人を採用することが多いです。

しかし、大手不動産会社になると従業員数も多いため、教育する人と教育される人以外のメンバーが会社を支えられるほどの売上を作ってくれることになり、中長期的な目線で教育制度に力を入れることができます。

そのため、不動産会社に限らず大手の企業は教育をするための部署があったり、1人に対して付きっ切りで指導をしてくれる教育マネージャーがいることが多いでしょう。

また、従業員の数が多いことから自分が今まで知らなかった営業スタイルを見つけることができるのもいい点です。

もちろん既に自分の営業スタイルが確立されている場合は必要ないかもしれませんが、
・まだまだ成長したい
・少し自分の営業スタイルを見直したい
と考えている場合は、大手不動産会社に就職して色々な営業メンバーと話すことで新しい発見ができるでしょう。

 

3.お客様が沢山集まってくる

3つ目のメリットは、名前が知れており、更に広告費をかけることができるからこそ、沢山のお客様を集客することができる点です。

大手不動産会社は集客のために莫大な費用をかけることができます。皆さんも不動産会社のCMを見ることがあるのではないでしょうか。

沢山の人にリーチできる広告を出すことで、「家を買いたい」と思っている多くの人の目に留まることができ、必然的に多くの方からお問い合わせが来るようになっていきます。今回お話を伺った方が勤務されていた不動産会社は月に3,000人~5,000人のお客様からお問合せがあったそうです。

もちろん大手不動産会社でも、チラシまきを行ったり路上で看板を持ち集客することはありますが、中小企業と比較しても営業活動に割ける時間は多いでしょう。



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大手不動産会社に転職する3つのデメリット

先程は大手不動産会社で働くうえでのメリットについてご紹介致しましたが、続いては、大手不動産会社のデメリットについて、3つご紹介致します。

 

1.お客様から期待値が高く想像されるためミスが許されない

1つ目のデメリットはお客様からの期待値が高く、知識不足や少しのミスも許されないといった点でした。

メリットの1つ目にも記載した通り、大手企業はブランド力や知名度が高いからこそお客様の期待値も高くなります。その状態からお客様と接していくと、お客様目線から見た際に減点方式になってしまい、1つのミスや知識不足から「本当に大丈夫かしら?」と思われてしまいます。

逆に最初あまり期待されていない状態から入った場合は加点方式になることが多く、当たり前のことをしただけでもお客様からの印象がどんどん良くなることもあるでしょう。

恋愛マンガでよくあるパターンに当てはめると分かりやすいかもしれません。
例えば、見た目が少し怖い人が、動物に優しかったり優先席を譲ったりなどただ当たり前のことをすると、なぜか「この人良い人!」となります。
逆に、成績が良くて見た目も清潔感のある人が、言葉遣いがあらかったり洋服がだらしなかったりすると「この人実は良くない人?」という印象になってしまいます。

どの規模の企業も営業が会社を背負ってお客様に接していることに代わりはありませんが、大手不動産会社というのはブランド力と知名度で初対面から信頼された状態で入ることが多いので、その分お客様に取って良いことが当たり前で、如何に減点されないかということが大事になってくるのでしょう。

 

2.中小規模の不動産営業の方が稼げる

デメリットの2つ目は、同じ実績を出していた場合でも、中小の不動産会社の方がお給料が高いという点です。

不動産会社は業界全体で、給与体系に※インセンティブを取り入れている会社が多くあります。

中小企業の場合は営業成績の悪い人に高い固定給を支払うリスクを避けるために、固定給を低く設定し、その代わり販売すればするだけ高いお給料をもらえる制度にしていることが多いです。そのため、販売すれば販売するだけ無限にお給料は高くなります。

一方大手不動産会社になると、売上を上げる不動産営業メンバーも多い代わりに、その営業メンバーを支えるバックオフィスメンバーも多いでしょう。そうすると、一人の営業が売り上げる額を、支えてくれているメンバーで割ることになるため、安定こそあるものの、インセンティブ率が低い場合や、そもそも給与体系がインセンティブではないことが多くなってきます。

営業に自信がある人は、こんなに販売しているのにお給料が思ったよりもらえなかった。という理由でインセンティブ率が高い会社に転職する方もいらっしゃるので、自分はどちらの方が合っているのか、考えてみてはいかがでしょうか。

※インセンティブ:営業成績によってお給料に変動があること。販売した物件手数料の〇%という会社や、1件販売するたびに3万円、という会社がある。

 

3.風評被害を気にし過ぎる傾向がある

3つ目のデメリットは、風評被害を気にしすぎるあまり、会社がお客様と戦うのを避けてしまうという点でした。

有名になればなるほど社会からの注目を浴びることとなり、1つの小さなクレームが大きな問題に繋がることもあります。

そのため、お客様からクレームがあると、絶対に悪いことをしていないと営業が伝えても、会社がお客様と戦うことをせず、如何に波風立てずにその問題を処理するかを考えてしまいます。

現在はネットが発達し、1人の人が感じた不快なできごとを一瞬で世に広げることができる世の中になっています。だからこそ、荒波を立てることを恐れ、如何に穏便に早く終わらせることができるかが店長クラスには求められてくるのでしょう。

 

大手不動産会社は実は転職しやすい?

ここまで読んでいただいた中で、デメリットも理解した上で大手不動産会社に転職しようと考えている方に共有です!

実は、大手不動産会社は転職がしやすい可能性があるのです。

もちろんすべての大手不動産会社に当てはまるわけではありませんが、なぜ大手不動産会社が転職しやすいのかを解説いたします。

 

大手不動産会社は採用人数が多い

一つ目の理由は採用枠の大きさです。

中小企業では年間の採用計画が10名だとすると、月に1名採用するかしないかの割合となります。

そうすると、企業側もかなり吟味して採用活動を行いますので、他の応募者との比較がよりシビアに行われたり、たまたま自分と同じ時期に転職活動をしている方の実力が上の場合はその方と競ることになります。

一方大手企業では、採用計画が年間100名ということもあり、そうすると月に8名程採用しなければいけません。

そうすると、平均だったとしても採用候補には上がりますし、1つの採用枠を取り合わなくて良くなりますので同時期に転職活動を行っている人を気にしなくてもよくなります。

もちろん企業規模だけではなくポジションによっても採用人数は違いますが、比較的採用枠が多い営業職などでは大手企業の転職は狭き門とまではいかないでしょう。(人気の大手不動産デベロッパーなどは異なります)

 

教育ができるのでポテンシャル採用の可能性も広がる

次に、採用基準についてです。

中小企業では、即戦力を求める企業も多く、必須条件には「売買仲介営業経験3年以上」などの記載が目立ちます。

その背景としては、少数精鋭で業務を行っているため教育にかけられる時間があまりないことが挙げられます。

その代わり、入社後は即戦力としてすぐに現場に出してもらえ、結果がでれば早い段階で役職に就けることも有るでしょう。


逆に大企業では、必須条件には「高卒以上」「社会人経験1年以上」など、不動産業界経験を求めない企業も多くございます。

教育メインで行う担当者が居たり教育期間を設けられるため、人間性やベース部分に問題がなければ育てることができるためです。


このように不動産業界では大手企業の方が実は転職がしやすい環境にあるのです。

 

大手不動産会社に転職するなら転職エージェントを活用しよう

いかがでしたでしょうか。今回は大手不動産会社に営業として転職をする際のメリットとデメリットをメインにお伺いしてきました。

現在不動産業界内での転職をご検討している方で、自分は大手不動産会社とベンチャー企業、また中小企業などどの規模の不動産会社が合うのだろうかと迷っている方の助けになれれば幸いです。

また、大手不動産会社に転職しようとご検討されている場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。

大手になればなるほど、面接がマニュアル化されていることも多く、
・どのような質問がされるのか
・面接の雰囲気はどのような雰囲気なのか
・実際に内定をもらっている人の傾向はどのようなのか
などを教えてもらうことができます。

もちろん、上記が分かったからと言って自分にうそをつく必要はございません。

しかし、面接で良くあるのが「緊張しすぎて本来の自分が出せなかった」ということです。

転職エージェントを活用して、事前に面接事項や面接の雰囲気が分かることで少しでも緊張を和らげ、自分らしさを出した面接ができる可能性が高くなりますので、是非ご活用下さいませ!


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