転職は不安がつきもので、どうしたら自分の希望に合った転職を実現できるだろう。と悩む人は多いと思います。確かに、何も準備をせずに転職活動に向かう事は、何の設計図もなしに家を建てるのと似たように、途中で自分が本当に大切にしたいことが分からなくなったり、せっかく自分が積み重ねて来た実績を面接の時に上手く伝えられずに、本来であれば面接に通過出来たチャンスを取りこぼしてしまいかねません。そうならない為に、本記事では、転職を成功させるポイントをまとめました。
1.転職を成功させるポイントは年代別に異なる
転職を成功させる準備をする際に、本記事では、年代別に特に重点をおく対策が変わると考えて、下記のように、年代別に対策方法を解説しています。
・全世代共通:転職のポイント
・20代向け:転職のポイント
・30代向け:転職のポイント
・40代以降向け:転職のポイント
年代別に分けているものの、全世代共通するステップがあります。
まずは、全ステップを記載しているものを確認してみましょう。
※年代別の面接を成功させる為のポイントについては後編でご紹介致します。
すぐに年代別、面接を成功させるためのポイントについてご覧になりたい方は、こちらをご覧下さい。
【転職編】8割の人が出来てない、面接を成功させる為のポイントとは? ー後編ー
2.【全世代共通】転職を成功させる為のポイントについて
それでは、どのようなステップを踏むことが適切なのでしょうか?ポイントは、「自分を知る(軸を明確にする)」「相手を知る(転職したい企業が求めている人材を明確にする)」「攻略方法を考える(なぜ選ばれるのかを明確にする)」です。それぞれ解決していきます。
2-1. 自分の「軸」を明確にする
面接官に必ず聞かれる質問に「なぜ?当社(転職希望先企業)に応募したのですか?」というものがあります。この質問は、シンプルな用に見えて、非常に深い意味合いがあります。なぜなら、下記のように、応募者の考えを深く知る事ができる質問だからです。
■「なぜ応募したのですか?」の質問から判断できること
なぜ、その会社に応募したのかが話せる
↓
なぜ、その会社を選んだのか理由が明確になる
↓
転職する際の自分の中での優先順位が付けられている
↓
優先順位をつけた根拠が知れる
↓
なぜ優先順位が付けられたのかが、明確に説明できる
↓
自分の中で大切なもの(優先すべきこと)が説明できる
↓
大切なものがなぜ大切かが説明できる。
このように、その人が人生の中で何が大切で、今まで生きて来て何を考えて、どのように行動したのか?そして、その思考の深さはどれくらいなのか?というところまで、この質問で分かってしまう場合が多いです。
※必ず全ての面接官がそのように考えていない場合もありますが、それくらいの心構えで準備した方が良いでしょう
よって、自分の軸を明確にして、考えを研ぎ澄ます事によって、自らの志望動機を聞かれても、回答ができるようになるでしょう。
参考までに、自分の軸を探す時に参考になる本の紹介をしますので、ご興味がある方は参考にしてみてください。(書籍のタイトルをクリックするとアマゾンのページへ移動します)
2-2. 転職したい企業がどんな人材を求めているかを調べる
自分の軸や、やりたいこと、なぜその会社に入りたいのか?についての考えが磨かれたら、次のステップは、「なぜ、その企業があなたを採用するのか?」という理由を明確にすることが大切です。孫子の有名な言葉に、「彼を知り己を知れば百戦殆からず敵を知り己を知れば百戦殆うからず」というものがあります。敵と味方の実情を熟知していれば、百回戦っても負けることはない。という意味の言葉ですが、これも転職活動に当てはまります。転職をしたい、面接を受けようとしている企業がどのような人材を求めているのかを把握したいり、分析したりすることが重要です。
企業が面接で応募者を評価するポイントとして、例えば、下記が例として挙げられます。
・マインド:人生や仕事に対しての考え方、価値観
・ベーススキル:どの分野にも当てはまる仕事の根幹となる基礎的なスキル
・スペシャルスキル:専門性の高い特定分野における特別なスキル
・ポテンシャル:地頭や基礎学力、知識等から想定される伸びしろ
あなたが転職したい企業は、この4つの要素のうち、どの要素をどれくらい満たしていれば、あなたを採用するでしょうか?
じっくり考えてみると良いかも知れません。
また、本記事では、面接対策を行う対象年齢ごとに、準備の厚みを分けておいた方が良いと考えています。
下図のように、より、20代は将来どのくらい活躍してくれそうな素地があるか?というのを注目されるようになります。対して、40代以降に関しては、より具体的な経験や実績に対しての評価の比重があがってくる事になります。30代に関して、応募する企業や職種、希望するポジションによって、下記表の比重は変わってくるでしょう。※1
※1 年代別に各スキルの評価の比重を表したシート
2-3. なぜ、自分は面接に通過できるのか?を明確にしておく
「自分の軸を明確」にして、「企業が求めている人材」を特定する事ができました。しかし、それだけではまだ足りません。
前出の応募者を評価する4つのポイントに対して、
「なぜ、自分はそれらの評価軸の要件を満たしているのか?」という理由を明確にしておく必要があります。
そして、受け売りの言葉ではなくて、自分らしい言葉で表現できることが大事です。
例えば、
・なぜ
・どんな経験から
・自分はそれぞれの評価軸を満たしていると思うのか
具体的なエピソード(裏付けとなる経験からそのスキルを得たプロセスを語ること)が大切です。プロセスを語ることで、初めてあなたの言葉として面接官に伝わり、共感を得ることができます。
2-4.具体的なエピソードを用いた例
例)
私は、お客様にとって「誠実な営業であること」を目指してきました。(※マインド)それを実現する為に大事なことは、誰よりもその商品に詳しく、お客様の全ての質問に対して回答でき、営業としての基本的な所作をプロとしてこなせることが大事だと思っています。その為に、社内での営業研修の成績は一番で通過するように勉強し、かつ、最初は売上につながらなくとも、まずは商品知識を得る事に専念しました。結果として、売上目標を達成して、お客様からの信頼も得ることができ、紹介による受注も増やすことができました。(※ベーススキル)
3.まとめ
いかがでしたでしょうか?
まずは全世代で共通して言える、面接を成功させる為のポイントについてご紹介致しました。特に自分の「軸」を明確にすることは、面接を成功させる為だけではなく、自身の転職活動において、企業選びを失敗しないためにも、より良い転職活動を行うためにも大切なことになりますので是非考えてみてください。
後編では、年代別の転職を成功させるためのポイントについてご紹介致します。
【転職編】8割の人が出来てない、面接を成功させる為のポイントとは?ー後編ー