不動産業界での転職を進めるうえで、資格を持っているかどうかで合否が左右されるケースが多々あります。
この記事では、不動産業界では欠かせない宅建の独学勉強法をお教えするとともに、その他持っておくと不動産業界での転職において有利になりやすい2つの資格もご紹介いたします!

 

宅地建物取引士

 

概要 

宅地建物取引士、通称宅建と呼ばれる資格は、不動産業界、特に営業として働くためには欠かせない資格となっています。売買契約時の重要事項説明は宅建保有者のみが行うことができ、宅建を保有していることを応募必須条件としている求人や、毎月1万円~3万円の資格手当がつく企業も少なくありません。転職を有利に進めるためにもぜひ取得しましょう。

 

試験情報

 

勉強法

 

STEP1:試験日を確認し、勉強時間を考える

 

まずは試験までどれくらいの時間があるのかチェックしましょう。宅建試験は毎年1回、10月の第3日曜日に実施されます。勉強時間は少ない人で100~150時間程度、通常は200時間~300時間ほど必要であると言われています。試験は毎年1回しかないため、不合格であった場合はまた来年まで待つしかありません。私自身は極度の心配性のため合計約400時間を費やし、一発で合格することができました。勉強の得意不得意は人それぞれのため、試験日まで逆算して、自分が一日どれくらいの勉強時間が必要なのかを考えましょう。

 

STEP2:参考書を購入する

 

宅建取得のためにTACや日建学院などの資格学校に通う方もいますが、宅建は独学でも取得が可能です。なぜなら毎年約20万人が受験する資格であり、参考書が豊富に存在するからです。どの参考書を使用するかは実際に書店などで手にとり、自分が勉強しやすいなと思ったものを使用するのが無理なく続けるためのコツです。また、参考書に加えて、練習問題集、過去問題集も合わせて購入しましょう。

 

STEP3:詳細なケジュールを立て、勉強する

 

STEP1で決めた勉強時間を参考にしながら、スケジュールを詳細に立てましょう。いきなり計画を立てずに勉強を始める人もいますが、合格までの道のりが分からず途中で諦めてしまう人が多いです。下記のポイントを参考にして、毎日の勉強の進め方を明確にしましょう。

 

・ポイント① 過去問1年分

 

直近5年分の過去問はポイント④のためにとっておき、それ以外の過去問を1年分解いてみましょう。そうすることで自分の現在地を知ることができ、どのような問題が出題されるのかを大まかに把握することができます。

 

・ポイント② 参考書2周

 

過去問を解き終わったら、参考書に取り掛かりましょう。まずは参考書をじっくり1周読み込みましょう。重要な箇所にはマーカーなどで強調し、2周目以降効率的に読み進められるようにしておきましょう。また、理解できない箇所がある場合には、インターネットなどで調べ、参考書に書き込むようにしてください。勉強を進めるうえで、最初の参考書1周目が一番つらい作業になります。宅建士を取得して活躍する自分を想像しながら、頑張ってください。(勉強が得意な人は、2周目は割愛しても大丈夫です。)

 

・ポイント③ 練習問題+参考書1周

 

参考書を2周読み終えたら、実際に練習問題を解いてみましょう。練習問題を解いていくと、必ず分からない問題に直面します。その都度参考書の該当箇所を開き、読み直すようにすることが重要です。また、解けなかった問題には×、解けたけど再度解き直しが必要な問題には△、解き直す必要がない問題には◯印をつけ、×と△が付いた問題は◯になるまで何度も解き直しましょう。人間は1ヶ月後には学習した約80%を忘れると言われています。練習問題と並行して、参考書を改めて読み直しましょう。出来るだけより実践的な問題に触れるため、時間の配分としては練習問題70%、参考書30%の比率がベストだと思いますが、自らの理解度に応じて上手に調整してください。

 

・ポイント④ 過去問題集

 

練習問題の◯の数が全問題数の60~70%ほどになったら、過去問題集を解いていきましょう。ポイント①で解いた時と比べ、飛躍的に点数はアップしているはずです。あとはひたすら過去問題集および練習問題集を解き進めながら、分からない問題は解説や参考書を読むというサイクルを続けるのみです。

 

ファイナンシャルプランナー(FP

 

概要 

ファイナンシャルプランナーの資格を取得するためには、国家資格であるFP技能検定もしくは日本FP協会が行う民間資格のAFP・CFP®を受験する必要があります。FP技能検定は全部で3級~1級まであり、履歴書に書くためには2級以上が必要であると言われています。それぞれ学科試験と実技試験から構成されており、試験は日本FP協会と金融財政事情研究会の2団体が行っていますが、どちらを受験しても問題ありません。一方で民間資格であるAFP・CFPは、AFPがFP技能検定の2級に相当し、CFPがFP技能検定の1級に相当します。FP技能検定に合格した場合は資格に期限はなく更新する必要はありませんが、民間資格であるAFP・CFPは基本的に2年ごとに講習を受ける必要があります。

 

試験情報

・3級FP技能検定

 


・2級FP技能検定(AFP資格審査試験を兼ねる)

 


・1級FP技能検定

 

・CFP®資格審査試験

全部で6課目から構成されています。1課目のみ受験し、数年にわたって全6課目合格を目指す人もいれば、
全課目を一気に受験する人もいます。

 

管理業務主任者

 

概要

管理業務主任者は管理委託契約時の重要事項説明など、宅建士と同様に、資格を持っている人のみが行うことができる独占業務があります。また、不動産管理業者は一定数以上の資格保有者を事務所に置かなければならず、不動産転職において非常に有利な資格です。マンション管理士の資格保有者は、マンション管理適正化法に関する5問が免除されます。
 

試験情報

 

最後に

今回は宅建、FP、管理業務主任者を取り上げ、宅建については勉強法をご紹介いたしました。実は勉強法でお教えしたSTEPやポイントは、宅建以外の勉強にもそのまま当てはめることができます。ぜひ参考にしてみてください!また、企業や職種によって必要な資格は変わってくるため、当社のキャリアコンサルタントに遠慮なくお尋ねください!