私自身も不動産業界で働いているけれども、「あれ、私不動産好きだっけ?」とふと我に帰る時があり、そんな時は不動産業界以外で自分が好きな業界、例えば飲食業界の求人をつい見てしまうこともありました。
実際に、不動産業界特化型の転職エージェントとして様々な不動産業界経験者の方とお話をしますが、不動産営業として現在働いている方から他業界の営業について質問をされることもございます。
今回は、不動産業界と中古車業界で働いていた私が、2つの業界を比較して、不動産営業として働くメリットとデメリットをご紹介致します。
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不動産営業として働くメリット
まずは不動産営業職として働くメリットを3つご紹介致します。 ※今回は賃貸仲介営業ではなく不動産売買仲介営業として働くメリットをご紹介致します。不動産営業として働くメリット①営業力が身に着く
不動産営業では高額な物件を取り扱うことが多く、1,000円の商品を販売するのと違い,、かなりの営業力が必要となります。私は以前、中古車業界のシステム営業を行っておりましたが、その際の取り扱い額は月額980円。1年間契約となっておりましたので、1契約あたり年間約12,000円。
しかし、不動産となると0の数は5個以上増え、現在私が勤めている投資用不動産の会社では一番安くて1,000万円、高い物件だと1億円する物件もございます。
この1,000円の物を売る人と1,000万円の物を売る人の違いが営業力だと私は思います。
私が1,000円の物を売るとき必要だったのは商品の知識とあとは勢い。この2つで乗り切れておりました。「まずは使ってみましょうよ!」この一言が決めゼリフです。
※過去の先輩方と比較した時に1位か2位を争えるくらいは成果を挙げておりました。
しかし1,000万円となった場合「取りあえず買ってみましょうよ」は通じません。
不動産であれば商品の知識はもちろんのこと、他社比較、相場比較、法律の知識、税金の知識などとにかく幅広い知識を身につけて、そしてその知識をより分かりやすく簡潔にご説明する必要があります。
また、ご紹介できる物件は一つではないので、お客様が狙った物件に落ちるようにご紹介する順番を考えたり、メリットだけをお伝えするとお客様自身でデメリット部分を見つけたときにかなりのマイナスポイントになるためデメリットもしっかりとお伝えしたりと売れるようにするためにかなり考え込んでおりました。
1社目の中古車業界では、若さと勢いと行動数でなんとかできていたものが、2社目の不動産業界では通じず、そのギャップを考えることで1,000万円の物を売る営業力は身につくのだと思いました。
もし、成果が挙げられなくて不動産営業職から別の業界に転職したいと思われているのであれば、もう少しだけ不動産営業として働くことをおすすめ致します。
もちろん働く環境を変えたいのであれば別の会社へ転職することは良いでしょう。しかし、折角不動産業界にいるのであればまずは不動産業界で営業力を身につけてから転職してみるのはいかがでしょうか?
1,000万円の物を販売した経験とその営業力を身につければ他の物は自然と売れるようになるはずです。
不動産営業と働いて分かった不動産営業に転職する5つのメリット
不動産営業として働くメリット②稼げる
これは不動産業界に転職したきっかけになる方も多いと思います。不動産業界は20代でも年齢関係なく成果を出せば稼げる環境です。私も25歳ですがリーダーとして自分より年上のメンバーをマネジメントしていますし、同年代の女性と比較すると多くもらっていると思います。
しかし、稼げるというのは成果を挙げた場合のみ。成果を挙げられていなければもちろん固定給ですので同年代の人と同じくらいのお給料です。
これをプラスと捉えるかマイナスと捉えるか。ここが不動産営業として働き続けるか他業界に行くかのポイントにもなるかもしれません。
商社に勤めて現在3年目となる友人は、まだ1回も昇給がなく、入社当初と同じお給料。この間嘆いていたのは「新入社員と同じお給料なのに仕事内容は年数経つに連れて重くなって不公平」。
こういった話をもう一人の友人(事務職)からも聞きますが、そういう時に私は成果で判断される職場で良かったなと感じます。
人によっては成果挙げられなかったときにお給料が不安だな…と思われる方もいらっしゃると思います。お給料のほとんどをインセンティブが占める求人もあれば、固定給が高くインセンティブの割合が少ない求人もありますので、ここは自分に合った求人を選ぶことで解決できるでしょう。
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不動産営業として働くメリット③独立しやすい
不動産業界は独立がしやすい業界です。というのもお客様が獲得できて、レインズでお客様に合う物件が出ていれば不動産販売はできるからです。そして不動産業界は物件の値段自体が高いので年間2件~3件販売できれば十分な年収となります。
そのため、不動産業界で働きながら業務を覚え、そしてリピート購入してくれるお客様や紹介顧客を獲得できる人になれば不動産販売会社として独立はできるでしょう。
もちろん、リピートしてくれるお客様や紹介が途切れてしまった瞬間会社が回らなくなってしまうので、何かしらの対策は必要ですが、独立しやすいことには変わりがないでしょう。
この業界で起業したい。という想いではなく、なにか起業したい。という想いなのであれば不動産業界でもう少し頑張ってみてください。
不動産業界の一連の流れを把握できればきっと独立を決意した時に大きなステータスになるはずです。
不動産業が独立しやすい理由とは?失敗要因や独立前にすべきことなど解説
不動産営業として働くデメリット
ここまでは不動産営業として働くメリットについてご紹介していましたが、もちろんメリットだけではありません。 ここからは、不動産業界で働くデメリットについて他業界と比較してご紹介致します。不動産営業として働くデメリット①営業に対してマイナスなイメージが多い
一つ目の不動産営業として働くデメリットは、世の中的に「不動産営業」に対してマイナスなイメージを持たれる方が多いことです。それによる弊害は、お客様と商談する際にお客様がかなり警戒して商談されることです。
私自身の話ではありませんが、つい先日私の会社の先輩は、 「購入するつもりはないからね。予算もないからね。少し興味があるだけだから。」 ときっぱり最初に断られてから物件の紹介をすることがあったそうです。
以前勤めていた中古車業界でのシステム営業では、BtoB営業だったこともありますが、「どんな商品を紹介してくれるの?」「取りあえず聞いてみたいから会社に来てくれる?」とプラスから入ることが多かったのですが、不動産業界ではマイナスから入ることが多いのだなと感じました。
もちろんマイナスなイメージを持ってはいるけれども物件の購入が気になっているので商談に来てくれているため、誠心誠意営業をしていればお客様は自然と前向きになってくれます。
マイナスなイメージだとプラスになったときの上げ幅が大きく、プラスからマイナスの時よりも良い方に働くこともポジティブに考えられます。
ただ、最初の入り口が開けづらいので根性が必要です。
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不動産営業として働くデメリット②覚えることが多い
これはメリットでも少し紹介しておりますが、不動産業界は幅広い知識が必要となります。メリットは先述した通り幅広い知識が身に着くこと。 デメリットは覚えることが多くて大変なことです。
他の業界の営業ではなにか資格がなくても取り扱う商品の知識があれば問題なく営業活動が行えるでしょう。
しかし、不動産業界では契約を結ぶ際に宅地建物取引士ではないと契約業務ができないという決まりがございます。 そうすると、不動産営業の契約まで全てを行うためには合格率15%の宅地建物取引士試験を突破することが必要になってきます。これだけでも難関です。
それ以外にも、購入した場合の税金関係や購入後暫くして売却した際の値上がり率など不動産(取り扱う商品)について知識を身につければいいだけではありません。
不動産業界で働くにあたっては、終わりがなく、日々勉強だと思っておくといいでしょう。
不動産営業として働くデメリット③年齢が関係ない
最後にご紹介するデメリットは年齢が関係ないことです。私が以前勤めていた会社では、マネージャーがチームで一番年上、その下になると年齢はそんなに関係ないけれども勤続年数が重要でした。 そのため自分も長く働いて自分の上司が退職、または別の部署に異動となれば自分もリーダーくらいにはなれるのかなと思っておりました。
しかし不動産業界は違います。
実力主義の会社が多いため、年齢が若かろうが成果が出ていればマネージャーになれますし、逆に出ていなければ一般社員です。 何歳になればこのくらいのポジションかな、といったイメージができないことが多いでしょう。
若い年代であれば普通の会社でも一般社員なので不動産業界で一般社員だとしても気にならないかもしれません。
しかし、30代後半から40代になってくると、周りはある程度の役職が就いているのに対して自分は変わらない役職ということに焦りを覚えることもあるかもしれません。
前職の実績から転職してすぐに役職が就くこともありますが、一度一般社員で入社した後に成果を出して役職に就くことが多いため、転職をするのであれば早いうちに転職することをおすすめ致します。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回は不動産営業から他業界への転職をご検討されている方に向けて、他業界との比較を交えながら不動産業界のメリットとデメリットについてご紹介致しました。仕事だけに限らず、人生楽しいこと続きではありません。時には辛いこともあり、悔しいこともあり、そして楽しいことがあります。
今どん底、、、と思っていても、3ヶ月後にはめっちゃ楽しい~~となっていることだってあるのです。
また、今辛いと思っていても、それが不動産業界だからなのか、今の会社だからなのかは分かりません。
一度自分で整理する意味でも、そして悩みを相談する意味でも、不動産業界から離れるか迷われている方は一度第三者に相談をしてみることをおススメ致します。
自分の市場価値についてなども知ることができるでしょう。
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