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不動産業界が独立しやすい理由とは?失敗要因や独立前にすべきことなど解説
2022/06/01
不動産業界は独立する方が多い業界としても有名です。 独立する人は毎月何件もコンスタントに販売できている営業の方が多く、契約時に手数料のほとんどが会社に取られるくらいなら自分で会社を立ち上げ販売し、手数料を全額もらった方が稼げると考え独立します。 だとしても独立はかなりハードルが高いように思えますが、なぜ不動産業界は独立する方が多いのでしょうか? またその一方で、独立する人が多い、独立のハードルが低い=失敗しやすいのか?と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 今回は、不動産業界が独立しやすい理由や失敗の要因、独立前に準備すべきことなど解説します。 この記事を読めば不動産業で独立を検討する際に必要なことがおおまかに理解できるでしょう。 不動産業界特化型転職エージェントに相談する 不動産業で独立しやすい理由とは? 不動産会社は新設の会社がとても多く、不動産業界は新規参入が非常に多い業界です。 それではなぜ不動産業界が独立しやすいのか、主な理由が3つほどありますので理由を紹介します。 不動産業界が独立しやすい理由:営業力があれば食べていける 不動産業界で独立しても営業力があれば食べていくことができます。 開業間もない不動産会社では営業で結果を出し、収入を確保することが最重要です。 他の業界に比べて不動産業界は営業力の重要性が高い業界と言えます。 不動産業界が独立しやすい理由:仲介であれば在庫なし 不動産の仲介業であれば、土地や建物について仕入れを行う必要がないため、在庫を持つ必要がありません。 また事務所はマンションの1室でも充分で、最初からお金をかける必要はありません。 必ず店舗が必要な他業種と比べて、開業費用も少なく済むでしょう。 開業時に必要になる資金は以下の通りです。 費用の明細 費用 法人設立の登記費用 約25万円 宅建協会への入会費 約150万円 宅地建物取引業免許の申請 約3,3万円 事務所の賃料 賃料×2~4ヶ月分 地域の不動産会社でも十分やっていける 不動産業界が独立しやすい理由としては地域の不動産会社でも十分やっていける点が挙げられます。 不動産業界は地域に根差した情報が重要なため、単純に大手企業が強いという事はありません。 他の業界では大手企業が強いことが多いですが不動産は地域の不動産会社の方が良い情報を持っていることも多くあるため、地域の不動産会社でも十分やっていける可能性が高いです。 地域の不動産会社の中には地元に密着した営業展開を行い、大手企業と差別化を図り長年安定した経営を行っている会社もあります。 不動産業界での独立で失敗しやすくなる事例 せっかく独立したからには、長く経営していきたいと誰しもが考えます。 しかし、独立が失敗してしまう事例もたくさんあります。 不動産業界での独立が失敗してしまいやすい理由を具体的に紹介しますので、原因をしっかりと押さえておきましょう。 本当の自分の実力(営業力)ではなかった 独立して新しい看板で営業をしてみることで、「今までの実績は本当の自分の実力ではなかった」と初めて知る人も多いです。 独立してみないと、独立前は会社の看板のお陰で売れていただけという事に気が付かないものです。 前に勤めていた会社が大きければ会社の信用力も当然ながら大きいですが、小さな会社であろうと地元で培われた信頼や付き合いの力があります。 新しい会社であれば看板力がゼロの状態から信頼を積み上げていく覚悟が必要です。 独立するまでの人間関係は会社の看板が無くとも信頼して付き合ってくれる関係なのか、しっかりと見極めておくことが重要です。 自分の実力を過大評価することなく、謙虚な気持ちで客観的に自分の実力を見つめなおしてみましょう。 不動産業界で経験を身につける 資金繰りを甘くみていた 不動産業界での独立が失敗してしまいやすい理由は資金繰りを甘くみていたという事があります。 他の業種での独立に比べ必要な初期費用は少ないですが、独立後にどんぶり勘定にならないよう注意が必要です。 独立後に必要になる費用は、 ・事務所の家賃や光熱費 ・人件費 ・広告費(雑誌やポータルサイト出稿費用) などがあり、毎月支出が伴います。 支出管理ができず、どんぶり勘定になっていると、支出が膨らんでいき、あっという間に資金繰りが悪化していきます。 そのため資金繰りを甘くみていると失敗する可能性が高いです。 また不動産業界は契約が決まって収入になるまでに時間がかかることがありますので、その点にも注意しましょう。 自宅兼事務所にし、広告費を抑えるなどの工夫で月々の固定費を抑え、収入と支出管理を確実に行うことが重要です。 十分な資金力がなかった 失敗してしまう理由として「十分な資金力がなかった」ということもあります。 先程も記載しましたが、仲介業を中心に業務を行っていく場合には仕入れなども必要なく初期費用をかなり低く抑えることが可能です。 ただし契約を獲得することができなければ収入はゼロです。 その間にも経費などの支出は継続的に発生しますので、事業が軌道に乗るまで耐えられるほどの資金を用意しておかなければ失敗する可能性が高くなります。 会社に勤めている間にすこしずつ資金面の準備を進めておきましょう。 不動産業界で独立するまでに行いたいこと ここまでは不動産業界で独立するために必要なことや資金、また失敗しないためになにをすればいいかをご紹介してまいりました。 最後に、不動産業界で独立を決めてから独立をするために行っておくべきことをご紹介致します。 不動産業界での独立を考えるならまずは不動産業界に転職して力をつけよう 不動産業界の経験がなく独立することも可能ですが、まずは不動産業界に転職して力をつけることをおすすめします。 不動産業界に転職し、業界についてじっくりと勉強しましょう。 特に営業力を身に付け成績を残すこと、業界内で人脈を作ることは、独立後に自分の大きな財産になります。 不動産業界に身を置き、業界で働きながら本当に独立を目指すのか考えてみましょう。 社内の営業成績1位を目指そう 不動産業界で独立を考えるなら、独立前に不動産会社での修行がおすすめです。 せっかくならその会社で営業成績1位を目指しましょう。 独立後に成功できるかどうかは営業力次第ですので、社内で営業成績1位を取れるほどの営業力の獲得を目指して日々の業務に取り組みましょう。 営業のエースと呼ばれる頃には独立するのに十分な実力を備えているはずです。 また不動産会社の一連の業務をしっかりと身に付けてから独立できるので、独立後もスムーズに事業を展開できるでしょう。 不動産業界で人脈を作ろう 不動産業界は比較的狭い業界なので、独立後もそれまでの人脈を活かしやすい環境です。 独立前に信頼できる人脈を作ることができれば、独立後も安定した仕事を行える可能性が高まります。 独立前に勤務していた不動産会社の社長と独立後もいい関係を保てるかどうかも重要なポイントです。 いい関係を継続できれば、ビジネスパートナーとして仕事を廻してもらえたり、業界のキーマンを紹介してもらえたりするかもしれません。 信頼できる人脈は独立後の心強い味方となってくれるでしょう。 不動産業界で独立しよう! ここまで不動産業界が独立しやすい理由や失敗しやすい理由について説明してきました。 他の業種と比べると開業資金が少なくても独立可能で新規参入のハードルが低い業界ですが、継続的に収入を得られずに廃業する会社も多い業界です。 ただし独立前に不動産会社に勤め営業力を養い、業界の人脈を構築してから独立することで失敗する可能性を低くすることができます。 独立後はどんぶり勘定にならないように支出管理を徹底し、資金が不足しないように注意することが重要です。 まずは失敗しやすい理由をしっかりと理解し、実力と人脈を兼ね備えた上で独立するかどうか冷静に考えてみましょう。 まずは不動産業界で経験を積もうと考えていらっしゃる方は、是非不動産業界特化型転職エージェントにご相談下さい! 不動産業界特化型転職エージェントに相談する
不動産業は独立しやすい?理由や独立手続きの流れ・必要な資金など解説
2021/10/29
しかし、実際に自分が独立するとなると、いろいろとハードルを感じてしまうものです。 本記事では、そうした方に向けて、不動産業で独立しやすい理由と共に、手続きの流れや必要な資金など解説していきます。 不動産業界への転職を考えている方は、将来の独立を含めて、本記事の内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。 不動産業が独立しやすい3つの理由 まずは不動産業が独立しやすいといわれる理由について見ていきましょう。 具体的には、以下の3つが理由として挙げられます。 ・開業資金が安い ・歩合制の高い給与体系で人件費を抑えやすい ・在庫を抱える必要がない それぞれ解説していきます。 開業資金が安い 独立しやすい一つめの理由は開業資金が安いことです。 具体的には、以下のようなことが理由として挙げられます。 ・飲食店などと比べ、設備が不要のため事務所にかける費用を安く済ませることができる ・商品や材料の仕入れが不要(選ぶ業種にもよる) ・必ずしも人を雇う必要がない 最低限、電話やインターネット環境があれば仕事をすることができます。 なお、不動産業は取引に時間がかかることも多いですので、開業後すぐに売り上げが上がるわけではないと考えておく必要があります。 歩合制の高い給与体系で人件費を抑えやすい 独立しやすい二つ目の理由は不動産業では歩合制の高い給与体系が多く、人件費を抑えられやすい構造になっていることです。 毎月の固定給は低く設定し、その代わり契約時やノルマを達成した際に支払われる歩合給(インセンティブ)の比率を高く設定している不動産会社が一般的です。 高い業績を上げる営業社員には利益の中から歩合給(インセンティブ)払うことになりますが、利益があることが前提のため、資金繰りしやすいといえるでしょう。 給与体系がフルコミッション制(完全歩合制)であれば固定給はゼロとなり、固定給を支払うことなく営業社員を採用できる点も独立しやすいポイントです。 在庫を抱える必要がない 独立しやすい三つ目の理由は、不動産の仲介業を中心に事業を行っていくのであれば、自分で在庫を抱える必要がないことです。 仲介業は不動産の売り手と買い手の仲介役が主な仕事ですので、土地や建物のなどの物件を自分で仕入れる必要がありません。仲介業者は契約が決まれば、仲介手数料を貰うことができます。 在庫が無くても、高い営業力があれば売り上げを作ることができ、独立後もやっていきます。 賞味期限のある飲食物や流行りのある衣料品などと比べ、在庫を抱える必要がない点は、大きなメリットだといえるでしょう。 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に相談 不動産業で独立する流れ 次に、不動産業で独立する流れについて説明します。 具体的には以下のような流れで進めていきます。 ・会社設立 ・事務所の用意 ・事務所の用意 ・宅建業免許申請 それぞれ見ていきましょう。 会社設立 まずは会社の設立です。なお、会社設立は必須ではなく、個人事業主として開業することもできます。 ただし、高額な商品を扱うということもあり、お客様から見ると個人事業主というのは少し信頼が得にくいことがあるかもしれません。 顧客に不安を抱かせないためにも、株式会社を設立し、事業を始めることをおすすめします。 事務所の用意 独立するためには事務所を用意する必要があります。賃貸仲介業の場合には路面店を構えることで、通行人にもアピールできて、飛び込み客も期待できます。 また売買仲介業の場合には高額な物件を扱うことが多いですので、ある程度しっかりとした事務所構えにした方が信頼を得やすいかもしれません。 費用を抑えるために自宅事務所から始めるという選択肢もあります。 宅建業免許申請 宅建業の免許申請を行う必要があります。申請時に事務所の住所を書く欄がありますので、申請前に事務所の場所を決めておくことが重要です。 また社員5人に1人以上の割合で宅地建物取引士を配置する必要がありますので、宅建士の免許をもつ人を確保することが重要です。 基本的には社長が取得することが多いですが、宅建免許を持っていなくても、免許を持っている人を雇うことで解決できます。 不動産 独立に関連する記事: 不動産業で独立は難しい?失敗しないコツや必要な手続きを解説! 不動産業で独立するにはいくら必要?資金の目安や申請方法を解説 不動産業での独立に必要な資金 最後に、不動産業での独立に必要な資金について説明します。 大きく分けて、以下4つを押さえておくとよいでしょう。 ・事務所費用 ・免許関係費用 ・人件費 ・その他諸経費 それぞれ見ていきます。 事務所費用 事務所を開設する初期費用について説明します。 事務所として家賃5万円の賃貸物件を借りるとすると、下記費用が必要です。 家賃や敷金などの物件費用 内容 費用 事務所家賃 5万円 契約時敷金(家賃2ヶ月分) 10万円 契約時礼金(家賃2ヶ月分) 10万円 駐車場 1万円 デスクセット、プリンターなどの事務用品や電話やインターネットの開設費・通信費 内容 費用 プリンター 3万円~50万円 電話開設費・電話本体 10万円 インターネット工事・ルーター 3万円 デスク・チェアー 30万円 合計(事務所費用+事務用品・通信費) 約70万円~120万円 なお、自宅開業にするなど、事務所にお金を掛けずに開業することもできます。 免許関係費用 事務所を確保した次は宅建業の免許取得に向けて申請を行う必要があります。申請を行い、審査承認となれば営業開始可能です。 宅建業の免許取得に必要な費用は下記の通り。 内容 費用 免許申請料(都道府県知事免許) 3,3万円(国土交通大臣免許9,9万円) 宅建協会 入会費 130万円~170万円程 行政書士費用(免許申請) 15万円程 合計 約150万円~200万円 宅建協会の入会費は各都道府県で異なりますので、開業を希望する場所で確認することをおすすめします。 免許申請の手続きを自分で行えば、行政書士費用は不要になります。 人件費 最後は人件費です。 ここは、自分一人であれば人件費はかかりません。 営業社員を採用する場合も多くの不動産会社では「固定給を低く・歩合を高く」、設定していますので人件費を抑えて、人材を採用することが可能です。 フルコミッション制と呼ばれる完全歩合制の給与形態だと、固定給はゼロですので、成績を上げることができなければ給料はゼロとなり、余分な人件費を払う必要がなくなります。 会社としては売り上げが上がった分に対し、歩合を払えばよいですし、従業員は成績を上げることができれば多くの歩合給を稼ぐことが可能です。 営業社員を採用する場合は固定給+歩合給=0万円から100万円程の幅で給料の支払いが必要です。 その他諸経費 その他諸経費としては印鑑や名刺、各事務用品などで30万円程が必要になります。 もちろん、状況に応じてもっと必要なこともあるでしょう。 早い段階で見積もりを作っておくことが大切だといえます。 まとめ 不動産業が独立しやすい理由や独立する手続きの流れや費用について説明しました。 不動産業の独立は比較的リスクが少なく、手続きの流れもシンプルです。当面の生活費を含めても500万円程あれば、開業資金としては充分でしょう。 事務所や設備の費用はまだまだ抑えられますので、独立の為の資金面のハードルもかなり低くできそうです。 とはいえ、独立のしやすさと成功のしやすさは全くの別物です。 安易な独立が多い分、数年で廃業していく不動産業者も多くある点には注意しなければなりません。 将来的な独立を目指すのであれば、まずは不動産会社に転職して実力や人脈をつけてから行うことが大切だといえるでしょう。 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に相談
不動産業で独立するにはいくら必要?資金の目安や申請方法を解説
2021/10/22
「不動産業で独立を考えているんだけど、やはりたくさんの資金が必要なのかなぁ?」 「どのくらいの資金が必要なのか、大体の目安を知っておきたい」 「独立開業のための具体的な申請方法も確認したいなぁ」 今回はそんな悩みを解決する記事をお届けします。 不動産業は比較的独立しやすい業種であり、毎年多くの会社が開業しています。 国土交通省が令和2年10月16日に発表した「宅地建物取引業者数の推移」を見ても、平成25年以降、業者数が年々増加していることがわかります。 しかし、他の業種と同様、不動産業で独立開業するには多くの資金が必要になるため、事前に必要な資金を把握し、準備を整えておく必要があります。 そこで本記事では、不動産業で独立するために必要な資金や、独立するための手順について詳しく解説します。 不動産業の独立に必要な資金はどのくらい? 初めに不動産業の独立で必要となる資金の目安を説明します。 たとえ独立するための資格や人脈を持っていても、開業資金が足りなければ困難です。 将来独立を目指す人は、必ず頭に入れておくようにしましょう。 少なくとも400万は必要 不動産業で独立開業する場合、少なく見積もっても400万円ほどの開業資金が必要となるでしょう。 自己資金で補えない場合は、融資を受けることも可能ですが、銀行の場合、開業を目的にした融資では審査に通るのが困難なため、日本政策金融公庫の利用をおすすめします。 日本政策金融公庫であれば、実績が少ない人でも審査が通りやすいうえ金利も低く、返済期間を長く取れるメリットがあるため、資金力が少なく初めて開業する人にとっても利用しやすいでしょう。 ただし、400万円というのは、あくまで開業するための初期費用です。 開業してから会社を経営していくためには、さまざまなランニングコストがかかるため、初期費用分だけ用意できれば良いわけではありません。 たとえば、事務所の家賃や駐車場代など月々の支払いが発生するものや、営業活動に伴う費用などは、多めに見積もっておかないと、業務に支障をきたす可能性があります。 急な出費が必要になった際でも、できるだけ対応できるように、余裕をもった資金計画を立てることをおすすめします。 保証協会へ加入しない場合はさらに多くの資金が必要 独立開業する際に必要な資金を考えるうえでは、保証協会(全国宅地建物取引業保証協会)に加入するかどうかが極めて重要なポイントです。 保証協会へ入会すると、弁済業務保証金分担金を納付することで営業保証金の供託が不要となるため、初期費用をかなり抑えられます。 ※なお、前述したパターンは保証協会へ入会することが前提となっています。 営業保証金の供託に必要な金額は、主たる事務所1,000万円、従たる事務所1ヵ所につき500万円とされており、個人で用意する場合、非常に大きな負担となります。 一方、弁済業務保証金分担金は、主たる事業所で60万円、支店1ヵ所ごとに30万円と決められています。 営業保証金と比較すると、かなり少ない金額で済むため、独立開業する人のほとんどが入会しています。 後述しますが、資金面以外にも保証協会へ入会することのメリットは大きいため、独立開業を考えている人は入会することをおすすめします。 不動産業の独立に必要な資金の内訳 不動産業で独立開業するのに必要となる資金の大まかな目安はご理解いただけたのではないでしょうか。 次に必要となる資金の細かい内訳について見ていきましょう。 法人設立費 不動産会社は個人事業として開業することももちろん可能ですが、法人化によるメリットが大きいため、法人として開業する人がほとんどです。 法人化によるメリットとしては、以下の3点があげられます。 ・社会的信用が得られる ・節税対策に繋がる ・個人にかかるリスクが減らせる 法人設立するためには、登録免除税、定款の認証手数料、収入印紙代などで大体25~30万円の費用が必要になります。 しかし、法人化により得られるメリットを考えると、この負担は許容範囲と考えるべきでしょう。 保証協会(全国宅地建物取引業保証協会)入会費 不動産会社を開業する場合、ほとんどの会社が保証協会(全国宅地建物取引業保証協会)へ入会しています。 前述しましたが、保証協会へ入会することによるメリットがとても大きいためです。 具体的には以下のようなメリットがあります。 ・弁済業務保証金分担金を納付することで営業保証金の供託が不要となる ・日常的なサポートが受けられる ・法務・事務・書式フォーマットが無料ダウンロードできる ・様々な不動産セミナーを受講できる 営業保証金の供託が不要になる点が一番のメリットですが、その他にも不動産業を営むうえでのさまざまなサポートが受けられます。 特に初めて開業する人にとって、こうしたサポートが受けられるのは大変心強いでしょう。 宅建都道府県庁申請料 前述した宅建業の免許申請の際、収入印紙代が発生します。 「国土交通大臣免許」「都道府県知事免許」のどちらに該当するかによって印紙代は異なります。 それぞれの金額は下記の通りです。 ・国土交通大臣免許⇒90,000円 ・都道府県知事免許⇒33,000円 国土交通大臣免許は2つ以上の都道府県に事務所を設置する場合、都道府県知事免許は1つの都道府県のみに事務所を設置する場合です。 初めて独立開業する場合は「都道府県知事免許」のケースが多いかと思われますが、「国土交通大臣免許」との違いも覚えておきましょう。 独立に関するほかの記事を読む 不動産業で独立は難しい?失敗しないコツや必要な手続きを解説! 不動産の売買仲介業が独立しやすい3つの理由 不動産業を開業するために必要なこと 最後に開業するために必要なことを解説します。 以下の5つのステップを踏むようにしてください。 ステップ1:宅地建物取引士の資格を取得する まず宅地建物取引士の資格を取得、または資格を所持している従業員を確保するようにしてください。 必ずしも代表者が宅建の資格を所持している必要はありませんが、できれば自ら取得しておきたいところです。 なお、宅建業法により、一つの事務所につき5人に1人の割合で宅建士を設置しなければならないことが定めらているので、会社の規模が大きくなった際は、資格者の数が不足しないように注意しましょう。 ステップ2:事務所の用意をする 不動産業として開業する場合、必ず事務所を用意しなければなりません。 事務所はオフィスビルを賃貸する必要はなく、自分の住居を自宅兼事務所としても問題ありません。 初めて開業する場合は、初期費用を抑えるために自宅を事務所とする人も多いです。 ステップ3:申請書類を作成する 宅建の資格者と事務所の用意ができたら、宅建業の免許取得の申請を行います。 なお、事務所が1つの場合は、所在地の都道府県知事に申請すれば問題ありませんが、事業所が複数ある場合は、国土交通大臣への申請が必要になります。 ステップ4:免許を取得する 宅建業の申請が通った場合、免許取得の通知が届きます。 その後は保証協会へ入会するか、営業保証金を供託することで、宅建業として開業が可能となります。 まとめ 以上、不動産業で独立するために必要な資金や、独立するための手順について解説してきました。 不動産業における独立開業は、宅建協会へ入会すればさほど大きな資金は必要でなく、また難しい手順もいらないことが理解できたのではないでしょうか。 もちろん、開業して成功できるかどうかは、その人の手腕によります。 また、開業資金のことだけを考えるのではなく、業務上必要となる経費、事務所の賃貸費などランニングコストのことも頭に入れておく必要があります。 経営難に陥ることがないよう、あらかじめ資金計画を整えたうえで、独立開業に踏み切ることが大切です。 <独立前に不動産業界で経験積むならまずは『リアルエステートWORKS』にご相談を!> 独立に向けて今足りていない経験を話し合い、独立に向けた経験が積める求人をご紹介致します。 独立したいけど今の状態で独立していいのか不安だな…ということがあればお気軽にご相談下さいませ。 リアルエステートWORKSに相談する
不動産の売買仲介業が独立しやすい3つの理由
2021/09/08
不動産の売買営業に取り組む中で、将来は独立しようと考えている人も多いと思います。 実際に不動産営業の経験を積んでから独立する人は多くいます。 契約時の手数料のほとんどを会社に入れ、自分には少ない歩合しか入らない状況に不満を持ち、自分でやった方がより稼げると考えて独立する人が多いようです。 この記事では不動産営業が独立しやすい理由や、独立後に陥りやすい注意すべき点について解説を行いますので、記事を読んだ上で退職や独立をする前によく検討してみましょう。 不動産業界特化型転職エージェントに相談する 不動産売買仲介業が独立しやすい3つの理由とは 不動産業界は他の業界と比べても、とても新規参入の多い業種です。 不動産会社で売買営業を経験した人が、ある程度の顧客基盤を確立した上で独立し、自分で事業を始める流れも多く見受けられます。 こちらでは不動産営業が独立しやすい3つの理由について説明します。 仲介であれば在庫を持つ必要がない 不動産会社は仲介業であれば土地や建物の在庫を持つ必要がありません。 売りたい人と買いたい人の仲介役ですので、物件を購入する必要がありません。 独立するために設備投資や立派な事務所、商品や原材料の仕入れなどの初期投資はほぼ不要なため、非常に独立しやすい業種となっています。 事務所はマンションのワンルームでも充分です。 不動産業は店舗が必要な業種や設備が必要な業種に比べて、開業費用も安く済ませることが可能です。 営業力だけで独立可能 不動産の売買仲介であれば、営業力だけで独立可能です。 営業で結果を出せば、手数料の収入が得られますので、いかに多くの契約を決めることができるかが重要なポイントになります。 多く契約を決めることができる営業力があれば、独立してもやっていくことができるでしょう。 営業社員を雇う場合でも固定費を安くできる 不動産業の営業社員はフルコミッション制(完全歩合給)や歩合率の高い給与制度での採用が一般的なため、給与の固定費を安くすることができます。 フルコミッション制の給料は固定給がなく、売上金額に応じた分だけインセンティブが支払われます。また固定給が低く、歩合率が高く設定してある場合が多いです。 固定給を低くすることで経営上の数字で負担となる人件費を抑えることができます。 つまり契約を取ってこない営業社員にはあまり給与が払われない給与制度となっている企業が多く、営業社員を採用しても、固定費を抑えることが可能です。 契約を取れば売り上げも確保することができますので、契約を獲得した社員にはその中から歩合給を多く支払います。 売り上げが上がらない状況でも固定費が低く抑えられているため、リスクを軽減できます。 まずはフルコミッション制の求人を見る 独立しやすい=成功しやすい、ではないよくある失敗事例 独立のしやすさが、そのまま成功のしやすさ、という事にはなりません。 不動産業は独立のしやすい業界だといわれていますが、当然廃業する不動産業者も多数あります。 簡単に独立できるからと言って、独立するのではなく、しっかりとした営業戦略を持った上での独立がおススメです。 独立した不動産会社が失敗するには理由があります。 よくある失敗事例を紹介し、失敗してしまいやすい理由を具体的に説明します。 キャッシュフローを管理できていない 不動産業の独立が失敗してしまう理由はキャッシュフローを管理できていないということがあります。どんぶり勘定になり、キャッシュフローの管理が甘くならないように注意が必要です。 営業は得意だけど、事務仕事は苦手というタイプにキャッシュフローの管理ができない人が多い傾向があります。 起業直後は資金繰りにシビアな場合が多いですが、ある程度収入が軌道に乗ってきた頃に支出が増え始め、資金繰りが甘くなりがちです。 独立して1年目は前職の付き合いなどもあり、売り上げの見込みを立てやすいですが、2年目以降に売り上げが減少し、支出が多くなってくると、一瞬で資金繰りが悪化していきます。 会社では当たり前に置いてある備品関係も自分で用意していくと細かな出費が積み重なって大きな出費になることに気が付くでしょう。毎月の固定費を抑え、収入と支出のキャッシュフローの管理をしっかりと行うことが大切です。 不動産業は契約が決まって、手数料として収入が得られるまで時間がかかりますので、その点も理解しておきましょう。 開業時に開業して3ヶ月間ほどの生活費や営業費用を準備しておくことをおススメします。 会社の看板を自分の営業力と思っていた 会社の看板を自分の営業力と勘違いしていたため失敗してしまう場合もあります。 今まで集客や契約ができていたのは会社の看板のお陰だったということに気が付かず、自分の実力だと考えていると、独立後に思うように結果を出せない場合があります。 今までの実績は自分の実力によるものか、今一度考えてみましょう。 会社の看板の力で売れていただけ、という可能性もあります。 前に勤めていた会社が大きな会社であれば大きな看板の力を持っているでしょうし、小さな会社でも地元から信頼を得ているものです。 在職中に会社の看板が無くとも信頼して付き合える人間関係を構築するとともに、自分の実力を過大評価することなく客観的に自分の営業力を見つめてみましょう。 また、その期間に確実に営業力を身に付け、経営の勉強もしておくことをおススメします。 まずはフルコミッション制の求人を見る 不動産営業で独立するにはどのくらいの費用が必要? 先程、不動産営業での独立には他の業種に比べて初期費用があまりかからないと説明しました。 ここでは開業費用や事務所費用、備品関係で具体的にどのくらいの費用が必要なのか説明します。 宅建業の開業費用 まずは宅建業の免許を取得するために必要な費用を説明します。宅地建物取引業免許の申請を行い、厳格な審査に通ってから、不動産業を営むことが可能です。 内容 費用 免許申請料(都道府県知事免許) 3,3万円(国土交通大臣免許9,9万円) 宅建協会 入会費 130万円~170万円程 行政書士費用(免許申請) 15万円程 合計 約150万円 宅建協会への入会費や年会費は各都道府県により異なりますので、確認が必要です。免許申請の手続きを自分で行えば、行政書士費用を抑えることができます。免許申請料・申請のための手数料・宅建協会への入会費でおよそ150万円の費用が必要です。 不動産業界特化型転職エージェントに相談する 事務所費用やその他諸経費 不動産業で独立する際には事務所が必要になります。 内容 費用 事務所家賃 6万円 契約時敷金(家賃2ヵ月分) 12万円 契約時礼金(家賃2ヵ月分) 12万円 駐車場 1万円 ※家賃6万円のワンルームマンションを事務所として借りた場合の費用です。 事務所で必要な備品の費用についても考えておきましょう。 業務に欠かせないプリンターやネット環境を整えるのにも費用がかかります。 内容 費用 プリンター 3万円~50万円 電話開設費・電話本体 10万円 インターネット工事・ルーター 3万円 デスク・チェアー 30万円 印鑑・名刺・事務備品 30万円 合計(事務所費用+諸経費) 約100万円~150万円 ワンルームマンションを借りて事務所にすることで上記のような費用が必要となります。 不動産会社を開業し事務所を設けるとなると、予備費を考えて約300万円が必要です。 まとめ 不動産営業は独立が多いですが、その理由や失敗する要因について説明を行いました。また、独立を考えている人へ開業の際に必要な資金についても具体的に紹介しました。 他の業種に比べて開業資金が少なく住むとは言っても、多額の費用が必要となります。 特に不動産売買の仲介業で独立が多いと思いますが、売買仲介は完全な実力主義の世界です。 成功すれば会社員時代よりも多くの収入を手にすることができる反面、失敗する事例も多く見受けられます。 独立してから売り上げを作ることができるかどうかは営業力次第です。独立前に十分な営業力を身に付け、また信頼できる人間関係を構築できるよう日々の業務に励みましょう。 また、開業資金もある程度は必要になりますので、事業が軌道に乗るまでの生活費も含めて準備をしておきましょう。 目先の儲けだけではなく、中長期的な目線で考えておかなければ、将来的に失敗する可能性が高まります。 独立した際にはスムーズに営業を始められるように、着実に準備を進めておくことをおすすめします。 不動産業界特化型転職エージェントに相談する
不動産業で独立は難しい?失敗しないコツや必要な手続きを解説!
2021/09/01
「不動産業で独立したい!でも失敗しないか不安だなぁ」 「独立に必要な手続きって何があるんだろう」 今回はそんなお悩みを解決する記事をお届けします。 不動産業で独立開業したものの、お客さんを呼び込むことができず、経営難に陥ってしまう人も少なくありません。 しかし、失敗する原因の多くは、事前準備が足りていなかったためなので、実際に開業する前にしっかりと対策を立てておけば、成功する確率をグッと近づけられます。 そこで本記事では、不動産業で独立する場合に失敗しないコツや、独立に必要な手続きについて詳しく解説します。 不動産業の独立件数はどのくらい? 初めに不動産業で独立する人の件数が、毎年どのくらいあるのか把握しておきましょう。 以下のグラフは、宅建業者数の年間の推移を調査した結果です。 出典:国土交通省「宅地建物取引業者数の推移」より(令和2年10月16日発表) グラフの開始年である平成12年には138,816社あり、その後は右肩下がりの傾向ですが、ここ6年間は再び増加に転じていることがわかります。 ※詳細は以下の記事をご参照ください。 宅地建物取引業者数、6年連続の増加 不動産業界が比較的好景気であることなどが関係していると推測されます。 したがって、これから独立開業する人は、ライバルが多い中でどのようにして顧客を確保していくかが重要なポイントになります。 まずは不動産業界で転職する 不動産業の独立で失敗しないコツとは? 次に不動産業の独立で失敗しないコツについて解説します。独立を検討している人は、以下のポイントを必ず押さえておくようにしましょう。 資金を確保する 後述しますが、不動産業で独立するためには、開業資金を確保しなければなりません。 会社の規模にもよりますが、少なく見積もって400万円ほどの資金が必要となるでしょう。 ※保証協会へ加入しない場合は、さらに多くの資金が必要です。 しかし、これはあくまで開業するための初期費用なので、開業した後に会社を経営していくためのランニングコストのことも考えておかなければなりません。 例えば、事務所の家賃や駐車場代など月々の支払いが発生するものや、営業活動に伴う費用などは、多めに見積もっておかないと、業務に支障をきたす可能性があります。 急な出費が必要になった際でも、できるだけ対応できるように、余裕をもった資金計画を立てることをおすすめします。 人脈を構築する 独立する前に、人脈をしっかりと作っておくことも重要です。 不動産業では会社としての信頼性が重要視されますので、ゼロからスタートして、いきなり多くの顧客と関係性を構築するのは困難です。 そのため、独立する前に不動産会社などに勤務して、ある程度の人脈を作っておくことをおすすめします。 自分が開業した時に、協力してくれそうな人や助けてくれそうな人が何人いるか、一度考えたうえで判断するのが望ましいでしょう。 経営者としての知識を身につける 独立開業した場合、あなた自身が代表取締役社長となり、会社を運営しなければなりません。 仮に社員数が社長一人だったとしても、社長になれば一般社員とは違った考え方が必要です。 たとえば、経理や財務の知識です。 会社の経営状況はどんな状態にあるのか、社長になれば常に頭に入れておく必要があります。 不動産営業として活躍していても、こういった仕組みについては、疎い人が多いでしょう。 独立前に実際に社長として働いている人の意見を聞いたり、書籍を読んだりセミナーを受けたりして、自分なりに知識を身につけておくことが大切です。 不動産業の独立に必要な手続きとは? 最後に不動産の独立に必要な手続きについて解説します。 比較的開業しやすいといわれている不動産業ですが、開業資金や事務所、宅建免許など準備すべきものはたくさんあります。 手続きに不備がないように、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。 宅建免許を取得する 宅建免許の取得は独立開業するための第一歩です。 宅建業法では、宅建免許を取得しなければ不動産取引を行えないと定められているため、独立開業する場合、まずは免許取得の手続きから始めるようにしましょう。 宅建免許を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。 専任の宅建士(宅地建物取引士)の設置 事務所の設置 代表者及び政令で定められた使用人の常駐 欠格要件に該当していないこと 営業保証金の供託または保証協会への加入 なお、専任の宅建士は独立開業する本人でなくても、同じ会社の社員であれば問題ありませんが、5人に1人の割合で宅建資格者が必要になる点は必ず覚えておいてください。 また、事務所については個人宅を事務所として扱うこともできますので、開業当初は初期費用を減らすため、自宅兼事務所として業務を開始するのも良いでしょう。 まずは不動産業界で転職する 法人設立費を確保する 不動産会社は個人事業として開業もできますが、独立開業する人の多くは法人化しています。 法人化すると、以下のメリットが得られるためです。 社会的信用が得られる 節税対策に繋がる 個人にかかるリスクが減らせる しかし、法人化する場合、登録免除税、定款の認証手数料、収入印紙代などで約25~30万円ほどの資金が必要になります。 個人事業として行う場合は不要ですが、法人化によって得られるメリットを考えると、費用はかかりますが法人化することをおすすめします。 宅建協会へ入会する 宅建協会(全国宅地建物取引業協会)への入会は義務ではありませんが、メリットがとても大きいため、多くの宅建業者が入会しています。 具体的には以下のようなメリットがあります。 弁済業務保証金分担金を納付することで営業保証金の供託が不要となる 日常的なサポートが受けられる 法務・事務・書式フォーマットが無料ダウンロードできる 様々な不動産セミナーを受講できる 独立開業するうえで最大のメリットは、弁済業務保証金分担金の納付により、営業保証金の供託が免除される点です。 営業保証金の供託に必要な金額は、主たる事務所1,000万円、従たる事務所1ヵ所につき500万円とされているため、開業時の大きな負担となります。 一方、弁済業務保証金分担金は、主たる事業所で60万円、支店1ヵ所ごとに30万円と決められており、営業保証金と比較すると金銭的な負担がかなり軽減されます。 さらに会員間同士の交流が行われ、業者間での情報交換や人脈構築にも役立つことから、多くの事業所が宅建協会に加入しています。 ※詳細は宅建協会のホームページをご参照ください。 なお、宅建協会へ入会するには入会金が必要です。 費用は都道府県ごとで異なりますが130万~180万円程度が相場となっています。 まとめ 以上、不動産業で独立する場合に失敗しないコツや、独立に必要な手続きを解説してきました。 最初に説明した通り、不動産業で独立開業する人の数は、近年増加しています。 ライバルが多い中で勝ち残っていくためには、今回ご紹介した「失敗しないコツ」を押さえ、自分なりの戦略を立てたうえで臨む必要があるでしょう。 また、独立開業のための手続きに不備がないように、前もって必要資金や宅建協会への入会方法などを把握しておくことも重要です。 社長として会社を経営していると、大変なことも多いですが、一社員として働く時とは違ったやり甲斐を感じられます。 自らの力で会社を経営したいと思っている人は、本記事を参考にしていただき、しっかりと対策を立てたうえで独立を目指してください。 まずは不動産業界で転職する
不動産会社を起業する前に決めておくべきこととは?必要な資金や流れなどと併せて解説
2021/06/24
不動産業で起業を考えているものの、具体的にどのような点に気を付ければよいか不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 本記事では、これから不動産会社を起業することを考えている方に向けて、決めてくべきことや必要な資金、具体的な流れなど解説していきます。 起業準備を始める際に、ぜひ参考になさってください。 併せて読みたい:不動産業が独立しやすい理由とは?失敗要因や独立前にすべきことなど解説 不動産会社を起業する前に決めておくべきこと 独立した後にスムーズに業務を行っていくためにも、不動産会社を起業する前に決めておくべきことがあります。 独立後においてもよく悩む点でもありますので、起業前によく考えておきましょう。 会社の方向性を左右する大切なポイントになります。 賃貸か売買か 不動産会社を起業しようと考えたときにまず考えなければならないのが、業務形態についてです。 「賃貸」であれば「賃貸仲介業」「賃貸管理業」があり、「売買」だと「売買仲介」が主な業務形態になります。 一般的には起業直後は「売買仲介」から業務を始める方が多いですが、ご自身の経験や、どのような不動産会社を起業したいかに合わせて選択可能です。 ご自身が賃貸仲介営業を経験されている方などは、売買仲介から始める方が多いと記載致しましたが、「賃貸業」から始めても良いかもしれません。 仲介か管理か また「仲介業」からスタートするのか「管理業」からスタートするのか考えなければなりません。 実際に起業後は「仲介業」からスタートする人の方が多いです。 その理由としては「仲介業」は借りたい人・貸したい人・売りたい人・買いたい人のいずれも顧客となり、顧客の幅が広いことが特徴です。 それに比べて、「管理業」は不動産を貸したい人のみが顧客になります。 自分の周りにも、不動産を貸したい人はあまりいませんが、借りたい人・買いたい人は何人かいるものです。 さらに、仲介の依頼は複数の不動産会社に委託することが多いですが、管理は複数の会社に委託することができないため1社に依頼することになります。 その分、管理業は窓口が狭く、仕事を受注するハードルが高いといえます。 仲介業のメリットは売り上げの発生が早い事です。 賃貸仲介でも売買仲介でも顧客が見つかり、契約から入金まで早ければ1カ月で可能な場合があります。 また仲介業は仕入れも必要なく、開業時の資金が少なくて大丈夫な事業形態でもあります。 このような理由もあり「仲介業」から始める人が多いのが現実です。 宅地建物取引士の資格を自分が取るか、採用するか 不動産会社を起業する場合には事務所に「専任の宅地建物取引士」が所属している必要があります。 自分が宅地建物取引士の資格を持っていれば、開業することができますが、自分が資格を持っていないなら、持っている人を採用するか自分で資格を取得しなければ開業できません。 宅地建物取引士の人数も宅建業法によって決められており、1つの事務所で業務に従事する人5人につき1人以上の宅地建物取引士が所属していなければなりません。 最初に起業する際は、1人で起業し人件費を抑えて軌道に乗ったら採用をしていく方が、もし1年目に中々物件が販売できなかった際にもマイナスになる額が抑えられますので、ご自身で取得しておくことをおすすめします。 まずは不動産業界で転職する 不動産会社を起業するのに必要な資金 不動産会社を起業するのに必要な資金について説明をします。 開業後は様々な場面にて出費が発生しますので、事前にある程度まとまった資金を準備しなければなりません。 具体的にどのようなことにいくらくらい費用が発生するのか紹介します。 法人設立費用 まずは法人設立費用です。 社会的な信用や節税について考えると不動産会社を設立する場合は法人化することをおすすめします。 株式会社・有限会社・合資会社・合同会社などありますが、今回は株式会社の設立費用について記載します。 内容 費用 登録免許税 150,000円 定款の謄本手数料 2,000円 定款の認証手数料 50,000円 印紙代 40,000円 ※電子認証なら2万円程度 合計 242,000円 定款を紙にするか、電子化するかなどにより、費用は変化しますが、会社設立に必要な費用は20万円~25万円程度と考えておきましょう。 宅建業開業費用 次は宅建業の免許を取得し、開業にあたって必要な費用を説明します。 宅建業を営むためには「宅地建物取引業免許」が必要なため免許取得費用が発生します。 内容 費用 免許申請料 (都道府県知事免許) 3,3万円 (国土交通大臣免許9,9万円) 宅建協会 入会費 130万円~170万円程 行政書士費用(免許申請) 15万円程 合計 約150万円 全国宅地建物取引業協会(宅建協会)への入会金や年会費は各都道府県により異なりますので、開業を考えている都道府県の費用を確認してください。 行政書士に仕事をお願いせずに自分で免許申請などの業務を行えば、その分の費用を抑えることができます。 免許の申請料や手数料、宅建協会の入会費などを合計すると150万円程の費用が必要になります。 事務所費用など各種経費 不動産会社を開業する際には事務所が必要です。ワンルームマンションや自宅での開業も可能です。 まずは家賃5万円のワンルームマンションを借りた場合の事務所費用についてまとめてみます。 内容 費用 事務所家賃 5万円 費用契約時敷金 ※家賃2ヶ月分 10万円 契約時礼金 ※家賃2ヶ月分 10万円 駐車場 1万円 合計 26万円 次にその他にかかる諸経費関係の費用をまとめます。 プリンターは家庭用の商品を使うのか、複合機を購入するのかで費用も大きく異なりますので、印刷の頻度や用途によって検討してください。 事務所で業務を行う上で必要な電話やネット、事務用品の費用についても考えておく必要があります。 内容 費用 プリンター 3万円~50万円 電話開設費・電話本体 10万円 インターネット工事・ルーター 3万円 デスク・チェアー 30万円 印鑑・名刺・事務備品 30万円 合計(事務所費用+諸経費) 約100万円~150万円 自宅を事務所にすることで、事務所を借りる費用が大きく削減できます。 事務所用にワンルームマンションを借りて環境を整えるだけで100万円以上はかかると考えておいてください。 法人を設立して、開業に必要な手続きや準備に必要な費用をまとめると約300万円は必要になります。 まずは不動産業界で転職する 不動産会社を起業するまえの具体的な流れ 不動産会社を起業しようと考えても、何をしてよいか分からなければ準備は進みません。 ここでは起業する前の具体的な流れについて説明します。 開業までのスケジュールを綿密に組み立ていきましょう。 事務所の準備 不動産会社を起業するには事務所を必ず用意する必要があります。 賃貸物件を借りるのであれば、どのような業態を行っていくのか考えながら、場所についても検討しなければなりません。 費用を抑えるために自宅を事務所にしようと考える人もいますが、宅建業法により、一定の要件がありますので、「事務所専用の出入り口がある」「居住用スペースと壁で間仕切りされて独立スペースである」といったような要件を満たす環境にしなければ事務所として認められません。 そのためシェアオフィスやコワーキングスペースだと事務所としての要件を満たせない可能性が高いですので注意が必要です。 宅建業免許の取得 次に宅地建物取引業免許の取得についてです。 宅地建物取引業の免許を申請する時に事務所の写真を添付する必要があります。 部屋を用意しただけでは免許の申請をすることができませんので、事務所として最低限の設備は整えた上で写真を撮影し、添付してください。 また宅地建物取引士の設置が必要となりますので、自身が資格を持ってなければ、有資格者を採用する必要があります。 最後に営業保証金を納めることで免許が取得できます。 営業保証金の供託 営業保証金の供託について説明します。 まずは本店の最寄りの供託所に営業保証金を供託しましょう。 供託後は供託書の写しを都道府県知事に届出をする必要があります。 営業保証金の供託は宅地建物取引業法に定められており、免許日から3ヶ月以内に一連の業務を完了させないと、免許が取り消しになる場合がありますので、なるべく早めに手続きを行ってください。 また保証協会に加入した場合は営業保証金が免除となり、弁済業務保証金分担金を納めればよいことになっています。 弁済業務保証金分担金は営業保証金に比べて、費用が大きく抑えられるため、ほとんどの宅建業者は保証協会に加入しています。 開業 事務所の設置、宅地建物取引士の設置、営業保証金の3つを準備して申請することで、免許を取得することができます。 免許が交付されれば、ついに営業活動が可能になります。 開業したら、すぐに営業活動を行えるように、事前準備をしっかりと行っておきましょう。 まとめ 不動産会社の起業を考えている人に向けて、独立までに考えておくべきことや、準備すべきこと、必要な資金などについて具体的に紹介しました。 他の業種に比べて開業資金が抑えられる不動産業の起業ですが、それでも多額の資金を必要とします。 しばらくのランニングコストも考えた上で、資金の準備を行うことが大切だといえるでしょう。 また、どの業態を中心とした事業展開にしていくのか、自分が独立したときのことをより深く考え、開業時にはスムーズに営業活動をスタートできるよう準備を着実に行いましょう。 まずは不動産業界で転職する
独立支援制度のある不動産会社に転職するメリット・デメリットとは?
2021/06/22
独立して不動産会社を立ち上げるには、自分で一から会社を起業する方法とは別に独立支援制度のある不動産会社に転職する方法があります。 この記事では主に不動産における独立支援制度に関して説明していきます。 1.不動産業で独立するためには 独立して不動産会社を開業するには、以下の2つの方法があります。 ・自身で0から行いで独立する ・独立支援制度のある不動産会社に転職する 1-1.自身で0から行い独立する 不動産会社を開業するには、個人事業主と法人設立の2通りありますが方法は他の業種と変わりません。 しかし宅地建物取引士の設置が必要になるなど、不動産独自のルールがあるので注意が必要です。 併せて読みたい! 不動産業で将来独立するためにはどうすればいい?必要となる手続きや資金を解説! 不動産業界は独立する人が多い?1年間で約1万社増える不動産業界はなぜ独立する人が多いのか 1-2. 独立支援制度のある不動産会社に転職 もう一つの方法が、独立支援制度のある不動産会社に転職することです。 不動産会社が設定した期間勤めたあと、主にフランチャイズ制度を利用し不動産会社の屋号を使って独立できます。 開業するためのノウハウなどは全て、勤めている時に習得することができさらに集客もしやすくなります。 独立の前にステップアップ転職を検討する 2.不動産業界で独立するメリット・デメリット 独立支援制度のある不動産に転職する前に、不動産で独立するメリットやデメリット、また流れなどを理解しておく必要があります。ここではそれぞれ詳しく説明していきます。 2-1.不動産業界で独立するメリット 不動産で独立するメリットは主に以下の2点があげられます。 ・報酬が大きい ・お客様と親密な関係を築くことができる ・初期費用が抑えられる 2-1-1.報酬が多い 不動産は単価が高いため、1つの契約を得ると大きな報酬を得ることができます。 不動産会社で営業をしていてもインセンティブは大きいことが多いですが、独立をしていると利益を全て受け取ることができるのでさらに報酬は大きな金額になります。 不動産業界で独立する人の中には、自身の紹介営業でお客様を見つけ、そのお客様に不動産を販売しても自分が受け取れるのは僅か何%。「それなら独立しよう」と考える方も少なくありません。 というのも、会社の中の一社員として働くとなると、バックオフィスメンバーのお給料や会社の維持費のために売り上げを満額もらえることはまずありません。 その代わり会社のブランド力のもと、お客様が安心してお問合せしてくれますが、紹介営業で成り立っている営業からすると会社のブランド力関係なしにお客様を獲得し、販売できれば満額受け取ることができます。不動産業界では売れる営業ほど独立する割合は多くなるでしょう。 2-1-2.お客様と親密な関係を築くことができる 不動産購入は人生最大の買い物といっても過言ではありません。 そんな大きな買い物をするお客様のサポートを、不動産を提案することから、書類の申請まで全て行うことになります。そのためお客様とより親密な関係を築くチャンスがあります。 2-1-3. 初期費用が抑えられる 職種にもよりますが、不動産売買仲介の会社を立ち上げる場合などは初期費用がかなり抑えることができます。 実際に不動産売買仲介として働かれている方はご存知だと思いますが、不動産売買仲介は在庫を抱える必要はなく、お客様を獲得さえできればそのお客様に合う物件をサイトから探して販売することができます。 アパレルで独立するとなると在庫があって、その在庫をお客様が見て初めて商売が成り立ちますが、不動産の場合はイメージとして業界としての共有在庫があるため、お客様にその共有在庫から紹介することができるため初期費用が抑えられるのです。 2-2.デメリット 不動産で独立するデメリットは主に以下の2点があげられます。 ・競合が多い ・運営に失敗したときのリスクが大きい 2-2-1.競合が多い 下記グラフを見て頂くと分かる通り、不動産会社は年々増加しております。 ※出典:公益財団法人不動産流通推進センター「不動産業統計集」:https://www.retpc.jp/ そのため、コンセプトをハッキリさせ、どこかでオリジナリティを出していかなければ、既に運営されている顧客がついている不動産会社に負けてしまいます。 独立を決めたのであればしっかりと競合調査を行い、 ・独立する地域 ・どの層をターゲットにするか ・コンセプトはなににするか など詳細な部分まで決めてから行うことで、独立後すぐに赤字経営…となる確率は下がるでしょう。 2-2-2.運営に失敗したときのリスクが大きい 不動産は1契約の単価が高額であることから簡単に契約をとることができません。 逆に1人で会社を運営している場合、年に2件~3件契約できれば生活に困らない程度の年収をゲットすることができます。 このように1件でかなり左右される業界であるため、あと1件決まれば…という想いで会社を回していると いつの間にか赤字続きで借金を抱える状態になってしまいます。 ローリスクローリターン、ハイリスクハイリターンという言葉があるように リスクなくしてリターンなしではありますが、自分自身である程度の借金額などの基準は決めておいた方がいいでしょう。 2-3.開業の流れ それでは開業の流れですが、大きくわけで3つのステップとなります。 ・事務所を準備 ・法人設立 ・宅地建物取引士を雇う 2-3-1.事務所を準備 まず独立にあたり不動産業界では事務所が必要になります。 開業のために融資を受ける場合、事務所が決まっている必要があるので独立が決まったらまず事務所を見つけるようにしましょう。また法人として設立する場合に事務所の住所が必要になります。 2-3-2.個人事業主として登録または法人設立 不動産は個人事業主でも法人登録しても起業できます。 個人事業主の方が手続きは簡単で初期費用がかかりません。しかし法人の方がお客様にとって信頼度は高いです。 個人事業主で起業しておいて、法人化する方法もあります。 2-3-3.宅地建物取引士を雇う 独立するには宅地建物取引士が必ず必要です。また、もし従業員を雇うことになれば人数によっては更に追う一人宅建士が必要になります。人数によって必要な宅地建物取引士が異なるので、注意が必要です。 独立の前にステップアップ転職を検討する 3.不動産業界で独立支援制度を利用するメリット・デメリット それでは不動産業界で独立支援制度を利用するメリット、デメリットまた不動産会社が独立支援制度を提供する理由を説明していきます。 3-1.独立支援制度の概要 さまざまな業界で取り入れている独立支援制度は、経験を十分積んだ社員を店舗の屋号を使うことを認めることにより独立を支援する制度のことをいいます。またフランチャイズ契約を結ぶことにより、直営店を運営委託することにより開業の支援をするパターンもあります。 不動産の独立支援制度は、フランチャイズ契約を結ぶことが多く見られます。 3-2.不動産業界で独立支援制度を利用するメリット 不動産における独立支援制度のメリットは以下の2点があげられます。 ・広告宣伝活動においてのメリット ・知識や技術が身についている 3-2-1.広告宣伝活動においてのメリット 不動産フランチャイズに入ることにより、小さな会社では難しい広告宣伝活動ができます。 フランチャイズに入らないで独立した場合、一から実績を作っていく必要があるため独立後数年は営業活動をするのも大変です。しかしフランチャイズに入っている場合、誰もが知っている名前を肩書きに集客ができます。 3-2-2.知識や技術が身についている 独立支援制度のある不動産会社に転職をすることで、運営をしていくためのノウハウを学ぶことができます。そのため独立したばかりの時でも、何をするべきかわかっておりお客様に対して安心感を与えることができます。 不動産関連の知識だけでも勉強するのは大変なのに、独学で運営方法や営業方法などを勉強するのは大変です。しかしこれらの知識を、働きながら蓄えることができるのです。 3-3.不動産業界で独立支援制度を利用するデメリット 不動産会社の独立支援制度にはデメリットもあります。 それぞれの不動産会社が独立支援制度の適用条件に、継続年数を条件にしています。そのため独立をするまで時間がかかる場合が多いです。 さらにフランチャイズとして独立する場合、経営方針は不動産会社に従う必要があるため、独立といっても自分で決めた方向で必ずしも運営できるわけではありません。 3-4.なぜ企業は独立支援制度を導入するのか 実は独立支援制度やフランチャイズ制度は不動産会社にとってもメリットがあるのです。 というのも、実績のある店舗を引き継いでくれるだけでなく、会社として助成金を受け取ることができるからです。 そのため独立をする人にとっても、不動産会社にとっても独立支援制度はwin-winの関係にあります。そのためスムーズに独立することができるのです。 4.まとめ 独立して不動産会社を立ち上げる方法の一つに、独立支援制度を提供している不動産会社に転職する方法があります。規定の期間勤めることによって、屋号を使って独立できます。 また不動産業界はフランチャイズ制度を提供していることが多く、不動産会社のノウハウや運営方法までしっかりと勉強して経験を積んでから独立できるメリットがあります。さらに会社の名前があるため、集客もしやすい特徴があります。 日本で知らない人はいないであろうCMでもお馴染みの株式会社オープンハウスさんも最初はセンチュリー21のフランチャイズに加盟していました。フランチャイズを良く理解することで不動産業界で独立する際に新しいアイディアが出てくることもあるでしょう。 ある程度運営方法は不動産会社に合わせる必要があり、不動産会社で規定の期間勤める必要があるので時間がかかりますが、独立後安定した経営をしやすい独立の方法です。 是非ご自身に合った方法で独立を目指してみて下さい! 不動産業界でもう少し経験や人脈、不動産の知識を身につけたいという方はまずはステップアップ転職もご検討くださいませ! ステップアップ転職について相談する>>>
用地仕入れ営業で働くメリットデメリットとは?気になる仕事内容をご紹介
2021/05/25
こんにちは。皆様は用地仕入れ営業についてどのような印象がありますでしょうか? 実際に用地仕入れ営業として勤務する知り合いからは、 「地主の方の玄関先で何時間も、何日間もかけて説得した」という話や、 「用地仕入れの仕事は不動産会社の人と仲良くなることなので色々な飲み会に参加する」といった話を聞いたことがあります。 これだけを聞くと用地仕入れ営業は大変そうだと思われやすいですが、もう少し話を聞いていくと、人に感謝されることが多かったり、自分が用地取得しない限り会社が回らないという責任感が大きかったりと大きなやりがいを感じることができるそうです。 今回は、そんな用地仕入れ営業のメリットとデメリット両方をご紹介します。是非、ご自身で、自分は用地仕入れ営業が自分に合うのかどうかなどを考えながらご覧頂けますと幸いです。 ※用地仕入れ営業は不動産業界での営業を経験している人のステップアップとして選ばれることが多く、不動産営業未経験の方へご紹介できる求人は限られてしまいます。用地仕入れ営業の求人を検討したい!という方は、一度お問合せ下さいませ。 用地仕入れ営業への転職について相談する 用地仕入れの仕事内容 用地仕入れ営業の業務フローは、主に下記内容となります。  各方面との関係性構築  対象用地の調査および報告  交渉および交渉内容の整理  契約書類の手配および締結  仕入れ用地の商品化 勘所としては、地権者(土地の所有者)との話をまとめて、不動産売買契約などを結び、自社の商品として取り扱えるように整えることです。 仕事内容は地味な作業が多いですが、不動産業者が利益を上げるためにもっとも重要な仕事であり、経営陣からの評価を得やすい仕事になります。 求められる能力は多岐にわたり、高い専門性とスキルが求められます。それだけに、用地仕入れを行える人間は少なく、できるようになれば、代替の効かない重要なポジションを獲得することができます。 また「真面目さ」が求められる仕事であり、不動産業界で働く方には「真面目」が苦手な方が多いので、「真面目には自信がある!」という方は挑戦する価値があります。 用地仕入れ営業で働くメリット 用地仕入れ営業で働くメリットには、  出世コースに乗りやすいこと  続けることで仕事が楽になっていくこと  代替が効かないのでクビになりにくいこと  不動産に関する専門知識がより深く習得できること  しっかりとした関係性を構築できた場合、独立開業にかなり近くこと が挙げられます。 それでは、1つづつご説明致します。 出世コースに乗りやすいこと 用地仕入れ営業で働く場合、一般的に出世コースに乗りやすいとされます。 不動産業従事者が出世コースに乗る場合、 ①抜群の営業成績を出し続け、叩き上げで管理職に就く ②独自性の高い仕事をこなし、適任者のために部署が立ち上がる のどちらかが多いです。 抜群の営業成績を出し続け、叩き上げで管理職に就くには、毎年(または毎月)コンスタントに抜群の成績を出し続け、管理職(店長など)に就任した後も支店単位での営業成績を求められ続けます。そのため、引退するまでプレッシャーが大きくのしかかり、どこかで心が折れてしまう方が多いのも事実です。 反対に用地仕入れ営業で働く場合、売り上げという指標で見られることよりも、仕入れた物件の数や利益率などによって評価されることが多く、結局のところ、誰かが売ってくれれば「あの案件は良かったなー!」となります。経営陣としては、売り物があってこその利益なので「あの仕入れのおかげで儲かった。いい仕入れだった。」と素直な評価を受けることが多く、経営側の印象に残りやすいです。 用地仕入れ営業の出世コースは、前述の2パターンどちらともがあり得ます。店舗に情報を集約させる力を期待されて店長になる場合もありますし、独自のパイプや知識を期待されて専門部署が立ち上がることもあります。 続けることで仕事が楽になっていくこと 冒頭で少し解説しましたが、用地仕入れ営業の仕事は地道な作業が多く、積み重ねが命になります。そのため、最初の頃はネタ(案件)が見つからず辛いことが多いですが、1年2年と続けていくうちに、だんだんと楽になっていきます。 極端な話、ボーッとしていたら仕入れの話が舞い込んできたということも多々起こるようになります。 というのも用地仕入れ営業の仕事では、 ・ 地権者(地主など) ・ 不動産業者 ・ 地元企業の経営者 などとの交友を増やし、顔を広げておくことが重要になるのですが、年数が経ち、関係性さえできあがってしまえば、仕入れの話そのものは勝手に入ってくるようになるからです。 用地仕入れ営業への転職について相談する 代替が効かないのでクビになりにくいこと 上述したように、用地仕入れ営業の仕事は、 ・ 地権者(地主など) ・ 不動産業者 ・ 地元企業の経営者 などとの交友を増やし、顔を広げておくことです。 ただし、これらの関係性を構築するまでには、何度も足を運び、あなた自身を気に入ってもらうことが重要になります。言い換えると、あなたのことを気に入っているからこそ、彼らは用地仕入れ案件の話を持ってきてくれるわけです。 そのため、利益に繋がる案件がたくさん欲しい経営者からすると、続ければ続けるほど「あなた」が代替の効かない人材になっていくので、クビにすることを避けたがる傾向にあります。また、クビにした(された)としても、あなたが構築してきたパイプがなくなってしまうわけではないので、顔が広いというだけで、情報が命の不動産業界では、次の会社から歓迎されやすい傾向にあります。 ※実際に用地仕入れ営業の求人票には、○○地区の不動産会社とのパイプがあること。顔が広いこと。といった内容が必須条件として記載されることもあります。 不動産に関する専門知識がより深く習得できること 用地仕入れ営業の仕事では、 ・ 宅地建物取引士 ・ 不動産コンサルティングマスター など不動産そのものに関する専門知識が求められるのは当然ですが、不動産に関する税金や銀行借入(いわゆる金策)などの知識も求められます。 地権者(地主など)が土地を手放すタイミングとしてよくあるのは、 ・ 地権者が亡くなり、次の代に相続が発生した時 ・ 孫などに現金を贈与するために換金したいと考えた時 ・ 長年住んできた家から子供達も離れ、住み替えなどを考えた時 などが挙げられます。 いずれのケースでも、  相続税  贈与税  住宅ローンの借り換え  ハウスリースバックの活用 など、対応しなければいけない専門的な解決方法を駆使する必要があります。 結果的に、用地仕入れ営業に携われば携わるほど、顧客の問題解決スキルが高まり、不動産に関する実務的かつ専門的なスキルが高まっていきます。 しっかりとした関係性を構築できた場合、独立開業にかなり近くこと 不動産業に従事しようと志す方には「将来は独立開業して成功者になるんだ!」と野心を抱かれる方が多いと思います。用地仕入れ営業を続けることで独立開業にかなり近づくことができます。 もちろん、巧みな営業トークを身につけて、売って売って売りまくる営業力を武器にして独立開業することもできます。しかしながら、こちらのタイプの場合、常に売っていかなければいけないので、いつまで経ってもプレッシャーに苛まれることからは解放されません。 しかし、用地仕入れ営業の道を極め独立開業した場合、俗に言う「左団扇で暮らす」というスタイルが実現可能です。 前述の売って売って売りまくる営業力で独立した方も、売り物がなければ利益を産むことができません。結果的に、用地仕入れ営業を極め、太いパイプを構築したのちに独立開業した場合、豊富に売り物を取り揃えることができるので、相手の方から「売らせてくれ」と頼んでくることさえ起こります。 もし、あなたが本当に用地仕入れ営業の仕事に就いて、不動産業者への訪問を続けていったならば、「いつも事務所にいて暇そうにしているが、割腹も良く、いい生活をしている社長」に必ず出会うと思います。その方は、おそらく「左団扇で暮らしている方」です。 用地仕入れ営業への転職について相談する 用地仕入れ営業で働くデメリット 用地仕入れ営業で働くデメリットは、下記3つになります。  真面目さが求められること  一般社員からの評価は受けにくいこと  「モノを売る営業力」は身につかないこと 真面目さが求められること 用地仕入れ営業で成功を収めるには「真面目さ」が求められます。冗談一つ言わない固い人間という意味ではなく、きっちりとやらなければいけないことは真面目にこなす仕事への姿勢を意味します。 深い部分になればなるほど、面倒な業務が多いのが不動産なのですが、用地仕入れ案件では、深い部分に触れる機会が多く、必然的に面倒な業務が増えます。しかし、面倒な業務ひとつひとつに真面目に取り組まなければ、後々大きな落とし穴にはまってしまうので、気をつけなければいけません。 一般社員からの評価は受けにくいこと 残念ながら、一般社員からの受けは悪いです。どうしても目立つのは「花形」である売って売って売りまくる不動産営業です。 しかしながら、重要なのは用地仕入れ営業であり、縁の下の力持ちであることは普遍の事実です。飲み会の主役は譲り、役員会議の主役を取りにいきましょう。 「モノを売る営業力」は身につかないこと 用地仕入れ営業を続ける場合、基本的にエンドユーザー(土地や家を買いたい一般の方)と接する機会はありません。ですので、当然ながら「モノを売る営業力」は身につきにくいです。 とはいえ、様々な案件に携わることで、  交渉力  ヒアリング能力  コミュニケーション能力 が向上することは間違いなく、「モノを売る営業力」に求められる能力の大部分も上記が占めているので、まったく身につかないわけではないです。 用地仕入れ営業のメリット・デメリットまとめ 用地仕入れ営業で働くメリットには、  出世コースに乗りやすいこと  続けることで仕事が楽になっていくこと  代替が効かないのでクビになりにくいこと  不動産に関する専門知識がより深く習得できること  しっかりとした関係性を構築できた場合、独立開業にかなり近くこと が挙げられます。 続けることが正義であり、続ければ続けるほど、大きな恩恵を得られるようになっていきます。 用地仕入れ営業で働くデメリットは、  真面目さが求められること  一般社員からの評価は受けにくいこと  「モノを売る営業力」は身につかないこと です。 パッとしない印象を受けるかもしれませんが、真面目さに自信があり、縁の下の力持ちであることに満足感を覚えることができる方であれば、やればやるほど楽になっていく良い仕事です。是非皆様も用地仕入れ営業への転職をご検討してみてはいかがでしょうか? 用地仕入れ営業への転職について相談する
不動産業で将来独立するためにはどうすればいい?必要となる手続きや資金を解説!
2021/05/19
今回は不動産業で将来的に独立開業を考えている人に向けた記事をお届けします。 会社員として勤務していると、組織の一員として動かなければならないため、仕事の方針を自分の判断ですべて決めることはできません。 インセンティブ制度を採用している会社もありますが、年収の大部分は会社によって決められます。 一方、独立開業すれば自分で自由に仕事ができ、事業が成功すれば大きな収入を得ることが可能です。 そのため、将来、独立を目指して不動産業界に入る人も多くいます。 しかし、どうすれば不動産業で独立開業できるのか、具体的に説明できる人は少ないのではないでしょうか? 不動産業は比較的、独立開業しやすい業界ですが、成功するのは簡単ではありません。 独立するための方法をしっかりと把握し、自分なりに計画を立て、行動することが重要です。 そこで本記事では、不動産業で将来、独立するために必要な手続きや資金について解説します。 併せて読みたい! 不動産セールスが不動産業界で起業するまでのステップとは? 不動産業界は独立する人が多い?1年間で約1万社増える不動産業界はなぜ独立する人が多いのか 不動産業で独立するには免許が必要 不動産業で独立するために宅建業の免許が必要です。 初めに免許の取得方法などについて解説します。 ・宅地建物取引士の資格を取得する 宅建業の免許を取得するには、専任の宅建士(宅地建物取引士)を確保する必要があります。 これは独立開業する本人でなくても、同じ会社の社員であれば問題ありません。 宅建士の資格を取得するには、宅建試験に合格し、資格登録をしなければなりません。 宅建士の試験は毎年1回10月に実施されます。 受験するための条件はなく、年齢・性別・学歴・国籍を問わず誰でも受けることができ、毎年20万人前後の人が受験を申し込んでいる人気の高い国家資格です。 合格率は毎年15%前後で推移しており、簡単に合格できる試験ではありませんが、宅建士として開業を目指すならば、ぜひ代表者自身が取得しておきたい資格です。 なお、試験合格しただけでは、宅地建物取引士を名乗ることはできません。 試験に合格した都道府県で資格登録を行い、宅地建物取引士証の交付を受けることで、初めて宅建士としての業務が行えるようになります。 この際、2年間の実務経験がある人は、資格登録後に取引証の交付を受けられます。 しかし実務経験がない人は、国土交通大臣の登録を受けた機関の実務講習を受講しなければ、資格登録ができない仕組みになっています。 また、試験合格後1年以内に交付申請手続きを行っているかどうかで、手続きが異なる点にも注意が必要です。 もし試験合格後、1年を超過してしまうと、資格登録を終えた後に、都道府県知事の指定を受けた機関が実施する法定講習を受講しなければ、取引士証の交付は受けられません。 したがって、取引士証を取得したい場合は、試験合格後、速やかに資格登録手続きに移ることをおすすめします。 ・宅建業の免許を取得する 専任の宅建士を確保する目処がついたら、次のステップとして宅建業の免許を取得する必要があります。 宅建業法では免許をなしに不動産取引を行うことが禁止されていますので、たとえ独立資金があったとしても、免許なしに独立開業は不可能です。 さらに免許を取得するためには「事務所がすでにあること」が条件となっているので、事務所の開設も必要になります。 個人宅を事務所とすることもできますので、初めのうちは新しく事務所を構えず、自宅兼事務所として始めるのも良いでしょう。 免許取得後に必要な手続きと資金 免許が取得できたら、独立開業のための各種手続きを行っていきます。 手続きには多くの資金が必要になるので、事前に計算しておくことをおすすめします。 会社の規模などにより変わりますが、平均して400万円ほどの資金が必要です。 では、具体的にどんな手続きが必要で、それぞれどの程度の資金を要するのか、見ていきましょう。 ・法人設立費 不動産会社は個人事業として開業することも可能ですが、法人化する場合がほとんどです。 法人化したほうが、個人事業で開業するよりメリットが大きいためです。 具体的には以下のメリットが得られます。 ・社会的信用が得られる ・節税対策に繋がる ・個人にかかるリスクが減らせる しかし、法人設立するためには25~30万円の費用が掛かります。 大まかな内訳は以下の通りです。 ・登録免除税 ・定款の認証手数料 ・収入印紙代 このうち、収入印紙代は電子定款を用いることで削減が可能です。 ただし、電子定款は作成に専用機器が必要になるため、基本的に外注するものと覚えておきましょう。 独立前にまずは不動産業界での転職を希望する ・宅建協会入会金 不動産会社を開業する場合、ほとんどの会社が宅建協会(全国宅地建物取引業協会)へ入会しています。 費用はかかりますが、宅建協会へ入会することによるメリットがとても大きいためです。 具体的には以下のようなメリットがあります。 ・弁済業務保証金分担金を納付することで営業保証金の供託が不要となる ・日常的なサポートが受けられる ・法務・事務・書式フォーマットが無料ダウンロードできる ・様々な不動産セミナーを受講できる 特に弁済業務保証金分担金の納付により、営業保証金の供託が不要になる点は非常に大きなメリットです。 営業保証金の供託に必要な金額は、主たる事務所1,000万円、従たる事務所1ヵ所につき500万円とされています。 開業時に用意するには大きすぎる金額で、現実的ではありません。 一方、弁済業務保証金分担金は、主たる事業所で60万円、支店1ヵ所ごとに30万円と決められています。 営業保証金と比較するとかなり安い金額で、このくらいなら何とか用意できると思う人も多いでしょう。 こうした金銭的なメリットも考慮して、多くの事業所が宅建協会に加入していることが予測されます。 なお、宅建協会の入会にかかる費用は、都道府県ごとで異なりますが、平均すると130万円~180万円程度です。 また、宅建協会には「全国宅地建物取引業協会」と「全日本不動産協会」の2つがあります。全日本不動産協会のほうが、入会にかかる費用が20万円ほど安いので、少しでも費用を抑えたい方はこちらを選ぶと良いでしょう。 ・宅建都道府県庁申請料 前述した宅建業の免許申請の際、収入印紙代が発生します。 「国土交通大臣免許」「都道府県知事免許」のどちらに該当するかによって印紙代は異なります。 それぞれの金額は下記の通りです。 ・国土交通大臣免許⇒90,000円 ・都道府県知事免許⇒33,000円 国土交通大臣免許は2つ以上の都道府県に事務所を設置する場合、都道府県知事免許は1つの都道府県のみに事務所を設置する場合です。 初めて独立開業する場合は、「都道府県知事免許」のケースがほとんどですが、「国土交通大臣免許」との違いも覚えておきましょう。 まとめ 以上、不動産業で独立開業するために必要な手続きや資金を解説いたしました。 最後に今回の内容をおさらいします。 ・不動産業で独立開業するためには、宅建業の免許が必要。 ・宅建業の免許の取得には宅建士の設置が必須である。 ・免許の申請には収入印紙代が発生する。 ・法人設立には25~30万円の資金を要する。 ・宅建協会への入会は必須ではないが、はほとんどの会社が入会する。 ・宅建協会へ入会すれば、営業保証金の供託が不要となる。 不動産業は他の業種と比較して、独立開業がしやすいと考えられています。 宅建協会へ入会すれば、必要資金も大幅に少なくなりますので、大きなメリットがあります。 しかし、独立開業がスムーズにできても、事業が成功するかどうかは別の問題です。 まずは不動産会社で実績と人脈を作ったうえで、次のステップとして独立を目指すと良いでしょう。 なお、不動産業界への転職でお悩みの方は、業界特化型の転職エージェントの利用をおすすめしますので、この機会にぜひ検討してみてください。 独立前にまずは不動産業界での転職を希望する
不動産セールスが不動産業界で起業するまでのステップとは?
2021/05/18
最近は様々な業界で起業する方が増えています。ニュースを見ても大学生で在学期間中に起業された方などが取り上げられていますね。近年では若い世代が起業している印象が目立ちますが、日本政策金融公庫が発表した「2019年度新規開業実態調査」によると、起業する際の年齢は40歳代が最も多く、次いで30歳代となっており、会社起業時の平均年齢は43.5歳と、日本政策金融公庫が1991年度に調査を開始して以来、最も高くなったそうです。 不動産業界も同じく、起業をする方は30代、40代が多く、20代で起業する方は少ない傾向にあります。ではなぜ30代、40代で起業する人が多いのでしょうか?よく言われる理由としては、起業にあたっての資金や経験、知識が20代だと足りないことが挙げられます。20代では経験を積み、知識を身につけ資金を用意し、30代以降で起業を決意するのでしょう。 今回は2番目に多い30代で大手不動産会社を起業した不動産セールスに、なぜ大手不動産会社から独立しようと考えたのか、起業を決めてから行ったことや必要なこと、そして不動産会社を起業するまでのステップを伺ってきましたのでご紹介致します。 なぜ大手不動産会社から独立しようと考えたのか まず初めに、大手不動産会社から独立した人はなぜ独立しようと思ったのでしょうか?大手不動産会社であれば安定してお給料はもらえますし、なんだかんだで福利厚生なども整っている企業が多いです。そんな中でもなぜ企業に属するのではなく独立を選んだのか、そしてなぜ不動産業界で独立をしたのかについてご紹介致します。 もし同じように考えている方がいらっしゃいましたら是非独立を前向きに考えてみてください! 1.独立した方が稼げると感じたから まず初めにご紹介したい大手不動産会社から独立を考えたきっかけは、会社に属さずとも、むしろ会社に属さない方が稼げると感じたからです。不動産営業職で働いている方はそのように思った経験が1回くらいはあるのではないでしょうか? 例えばご自身が投資用不動産営業として勤務しており数千万円の不動産を販売した際、会社にいくらの売上が入ってくるというのは分かっているけれども自分の手元にその額が満額入ってくるわけではなく、自分のお給料は決められたお給料+インセンティブ(手数料の何%)。自分のことを気に入ってくれてリピート購入をしてくれるものの自分自身の営業成果には反映されますがお給料は+インセンティブのみなことには変わりません。 それは大手不動産会社であればあるほどシステムを作る部署や人事部、それ以外にもまだ入社したばかりの新入社員などお金を生み出すわけではない社員の数も多くなり、固定費は高額になってきます。そうすると自分が生み出した売上は固定費に充てられるため会社を維持するためには売上が満額自身に入ってこないことは当たり前ですししょうがないことです。 しかし、不動産を販売すれば販売するほど「あれ?自分で不動産会社を設立してリピートしてくれるお客様やそのお客様から紹介してもらって不動産を販売した方が手数料は満額入るし稼げるのでは?」と思う機会がでてきます。そうして不動産を販売できるTOPセールスほど独立意欲が高まり独立をしていきます。 確かに何千万円の物件を販売し、手数料が満額もらえてお客様の紹介を獲得できれば3ヶ月に1件販売するだけで普通のお給料以上はもらえそうですね。自分の好きなように働けて普通の生活ができるのであれば大手不動産会社からでも独立する方の気持ちが分かります。 2.上が詰まっていると感じたから 次にご紹介したい大手不動産会社から独立を考えたきっかけは、上が詰まっていて自分が上にいけるのはかなり先、下手したら定年まで役職に就けないと感じたからです。ここで言う「上」とは役職のことを指します。現在特に役職がないけれどもリーダーは若くて、自分は同期の中で4番目の成績。不動産業界は実力主義の考え方ではありますが、イコール自分より成績がいい人がいると順番が回ってこない限り自分は上には上がれません。 そうやって考えていくと自分はいつになったら役職がもらえるんだろう。定年の人もなかなか居ないし成績を1位にするにも高い壁がある。それなら経験も積んだしある程度の知識もついたから独立しようと考え始めます。 20代前半でそう考えている方がもう少し待ちましょう。不動産業界は20代前半で転職する方も多いのでまだ役職を狙いに行くことができます。しかし、30代前半、後半になってきても役職に就ける気配がないのであれば独立を考え始めても良いかもしれません。 3.不動産営業を続けていくうちに不動産が好きになったから 最後にご紹介したい大手不動産会社から独立を考えたきっかけ、というより不動産業界で起業を決めたきっかけは、不動産営業として働いていくうちに不動産が好きになったからです。 不動産業界で働きたい!不動産が好き!と最初から考えて不動産業界に入ってくる人はごく一部です。しかし、悔しいことがあっても、辛いことがあっても不動産営業として働いていき、沢山の不動産を見てお客様に不動産の良い部分を紹介していくと、段々と不動産が好きになってきます。それは不動産でなくとも言えることで、続けていくことで知識が蓄えられ、もっと深いところまで知ることができ、そしてそれを好きになる。これから先続けていく仕事で、更に起業するとなれば酸いも甘いも経験することになります。そんな時好きなことを仕事にした方が頑張れませんか? このようなきっかけがあり、大手不動産営業として働いていた方は、大手不動産会社から独立し、不動産業界で起業することに決めたそうです。 不動産業界で起業を決めてからの流れ それでは次に、起業を決めてから実際になにを行ったのかについてご紹介致します。立ち上げる不動産会社を将来的には上場させたいのかそうではないのか、一人で始めるのか誰かと一緒に始めるのかなど、シチュエーションに寄って変わってくる部分はあると思いますので実際に起業をするとなった場合はこちらの記事もご覧ください。 外部リンク:宅建業スタートアップマニュアル 不動産業界で起業するまでの流れ①:宅建免許を取得 皆様、宅地建物取引士(以下、宅建)の資格はお持ちですか?不動産業界で起業するとなると必ず必要になってくるものが宅建です。不動産会社で社員として働いていた場合は自分以外の誰かが持ってくれていればいいや…となるケースもありますが、不動産会社を起業するとなると必ず必要になってきます。 宅建の合格率は15%前後となっており、勉強すればいずれは報われるだろうものの、かなり狭き門となっております。そのため、不動産業界で起業すると決めた年から勉強を開始し、受験を行うことをおすすめ致します。不動産業界で働いているからには宅建を持っていてマイナスに働くことはありませんので、起業をするのが10年後だとしても持っていて損はありません。むしろ宅建手当が30,000円もらえる不動産会社もありますので、是非今日から勉強を始めましょう! 関連するコラム: 宅建資格手当が最大3万円!?宅地建物取引士が年収UPに繋がる求人3選 【宅建取得を目指している方必見】宅建保有者が伝える宅建の独学勉強法 不動産業界で起業するまでの流れ②:資金の準備 こちらは不動産業界のどの職種で起業をするかにもよってきます。例えば、買取再販事業を行うのであれば買取ができるだけの資金が必要になってきますし、逆に売買仲介事業を行うのであれば資金はあまり必要ありません。 どの職種を選ぶかどうかとは別に必要になってくる資金は固定費となる事務所費用(宅建業の免許取得には事務所があることが必須)や電話費用が必要になってくる他、営業保証金が必要になってきます。こちらの金額は、全日本不動産協会に加入するかどうかで変わってきます。例えば、全日本不動産協会に加入しない場合は営業保証金として1,000万円が必要となります。しかし、全日本不動産協会に加入した場合は、この1,000万円は不用になり、その代わりに弁済業務保証金分担金として60万円を納めることになります。 営業保証金について 不動産業界で起業するまでの流れ③会社名登録や事務所の申請手続き 不動産業界で起業するまでの流れ①と②は今回ご紹介する不動産業界で起業するまでの流れ③の前に必要なことになってきます。最後にご紹介したい不動産業界で起業するまでの流れ③では、会社名を決定し登録、また事務所の申請手続きを行います。 会社名の決定は、特に大きな決まりはありません。公的機関名と似た名前はNGであったり、法令で禁止されている名前を除けば基本的に登録が可能です。 また、宅建業を開始するに当たって必要な事務所登録ですが、申請の台紙があり、建物の前景や事務所の入口、内部の写真などを撮影致します。こちらの写真撮影が意外と厳しく、何回も撮り直しをさせられることがあるそうです。(面談するスペースが確保されているかどうかなどがしっかりと写るようにしなければいけないため) 理由もなく却下されるということはありませんので、しっかりと基準に沿って写真を撮影しましょう。 不動産業界で起業するまでの流れ④人脈づくり ※大切 こちらは必須というわけではないのですが、今回話を聞く中でとても大事だと思ったポイントでした。 例えば起業を行うタイミング。こちらは時代の流れもあり、不動産業界自体が落ち込んでいる時に起業をしても、中々上手くいかず会社を閉業することに繋がってしまうこともあるかもしれません。もし不動産会社で働いている人との繋がりがあれば、「今はやめた方が良いのでは?」「こういうコンセプトでいけば競合との差が出てきていいのでは?」といったアドバイスがもらえるかもしれません。 また、不動産会社を設立した後に、最初はお客様を獲得することが中々できないかもしれません。そんな時に人脈があれば、知り合いが知り合いを呼び、広告費をかけずに売り上げを立てることができます。また、良い案件があったときに回してくれる人もいるかもしれません。 もちろん人脈がない場合でも起業はできますが、人脈があってマイナスになることはないでしょう。そのために起業を決めてからは是非色々な人との出会いを大切にして頂ければ幸いです。 その他、もし6名以上で会社を設立する場合には、宅建業法の内容に沿って宅建士をもう1人採用しなければいけないなど細々したことはありますが、上記のような流れで不動産業界で起業を行うことができます。 最後に 最後までご覧くださりありがとうございました。こちらの記事をご覧になった方は少なからず不動産業界での起業をご検討されている方なのではないでしょうか。 既に起業を視野に入れており、ご経験や知識をお持ちの方は是非起業に向けて頑張ってください!逆に、自分には経験や知識が不足している…とお考えの場合は、独立を応援してくれる不動産会社などもございますので、一度当社のキャリアパートナーに相談してみて下さい! 不動産業界特化のキャリアパートナーに相談する
独立して不動産開業を行うメリット・デメリット
2021/04/28
これから独立して不動産を開業しようか検討しているなら、どんなメリットやデメリットがあるのか、独立して開業する流れを知る必要性があります。開業して収入を得るというのは予想以上に大変なので、事前にどういった経営を行っていくのか考えることが大切です。 それでは、独立して不動産開業を行うメリットやデメリットについてご説明しましょう。 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する 不動産開業を行う時の手順 不動産開業を行うのであれば、事前にどういった手順で開業するのか、どんな資格が必要になるのか知っておく必要性があります。 それでは、独立して不動産開業を行う時の手順についてご説明しましょう。 ●不動産開業を行う際に必要なもの 独立して不動産開業を行う際に必要なのは、宅地建物取引士の資格です。 宅地建物取引士の資格がない場合は、不動産会社を設立することができません。ではなぜ宅地建物取引士の資格が必要なのでしょうか。 不動産を購入する多くのお客様は、不動産の売買や賃貸における契約において、不動産の専門知識を持っていません。そのため不当な取引で損害を被る可能性が少なからずあるでしょう。そういった場合に安心して取引ができる証明として、宅建士の資格が必要になります。 独立するなら、独立する前に宅建士の資格を取得しておきましょう。 ●事務所を用意する 不動産を開業するなら、絶対に事務所が必要になります。 事務所がなければ事業を始めることができないので、後々の融資を受けるためにも事務所の所在地を明らかにしておきましょう。また、事務所を用意すると共に宅地建物取引業の免許を取得する場合、申請から取得するまで1ヶ月程度かかるため、その間は営業を開始することができません。 すぐに営業を始めたい時は事務所を用意する前に宅建士と宅建免許を取得しておきましょう。 もう一つ覚えておきたいのは、賃貸契約を行う場合、事務所として使用できるかどうか確かめることです。賃貸契約できる物件の中には事務所として使用できないケースがあるため、事前にオーナーに確認する必要性があるでしょう。自宅を事務所として使用こともできるので、初期費用を抑えたい時におすすめです。 ●会社を設立する 続いて会社を設立することになりますが、個人事業主ではなく法人として設立するのがおすすめです。法人の方が社会的な信用が得やすくなり、税金面でも優遇されます。今後ビジネスとして成長させるためにも、法人で設立しましょう。法人設立の手続きは様々な書類を用意しなければならないので、自信がない時は司法書士に依頼して手続きを代行してもらうのがおすすめです。 もしも法人ではなく個人事業主として開業するのであれば、事務所がある住所を管轄している税務署に開業届や青色申告承認申請書を提出しましょう。自宅を会社の所在地に使用する場合、事務所としての独立性を持たせるhちう要請があるので、『不動産業としての専用出入口があること』『事務所スペースと自宅スペースが完全に分かれていること』の2つを満たす必要性があるので注意しましょう。 ●宅地建物取引士の設置と宅建免許の申請 不動産業として営業を開始する場合、従業員が5人以上になる場合は宅建士の資格を取得している開業者の他にもう一人専任宅建士の資格を取得している人を設置しなければなりません。 また、この時点で宅建免許を取得していない場合は、すぐに宅建免許を取得しましょう。今後事業を拡大させていく場合は、人員を増やすと共に宅建士に関するルールを決めておく必要性があります。 ●保証協会に加入する 最後に保証協会に加入しておきましょう。不動産業は必然的に金額が大きいサービスや商品を常に扱う以上、ちょっとのミスで大損害に発展するケースがあります。大損害を被るのは自分だけでなく、顧客にも与えてしまうことになりかねません。信用問題にもなる他、損害賠償を請求される事態になる可能性もあるでしょう。 そんな時に備えておきたいのが、保証協会への加入です。保証協会に加入しない場合、営業保証金として事前に法務局へ1000万円を供託することが義務付けられています。ただ、いきなり開業前に1000万円という大金を用意できるはずがないという人もいるので、保証協会に加入するのがおすすめです。 保証協会に加入して弁済業務保証金分担金である60万円を保証協会に預けることで営業保証金の1000万円が免除されます。初期費用を抑えるためにも、保証協会に加入しておきましょう。 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する 不動産の開業を行うメリット 独立して不動産を開業するメリットは様々です。独立するということは以前よりももっと収入が得られる可能性がありますし、今まで培ってきた不動産業の経験や知識を活かして自分の事務所を構えたいという人もいるでしょう。 様々な知識や経験を積んできたなら、独立する選択肢が浮かんでくるのではないでしょうか。それでは、独立して不動産を開業するメリットについてご説明しましょう。 ●独立しやすい 不動産業は基本的に宅建士の資格を取得して事務所を用意し、宅建免許を申請・取得して会社を設立するだけの簡単な手順でいいので、他の業種と比べると大変開業しやすいです。 複雑な手順を踏まなくていいのは営業開始までのスパンを短くするため、有用なメリットだと言えます。 ●開業資金が少ない 不動産業は基本的に他の業種と比べて用意する開業資金が少なくていいので、少ない予算でも開業することができます。このことから思い立った時に新規参入ができるため、独立しやすいのが大きなメリットです。 ●低リスク 不動産業は基本的に商品を大量に発注して販売するような業種ではないため、在庫を抱える心配がありません。他の業種の場合、商品を大量に発注したはいいものの、思った以上に売れ行きが伸びなくて在庫の山を抱える可能性があります。 しかし、不動産業なら在庫を抱える心配がないので、在庫処分などのリスクを負うことがありません。こういった低リスクで事業が始められるのは大きなメリットです。 不動産の開業を行うデメリット 独立して不動産を開業するメリットは大変魅力的ではありますが、デメリットもあります。メリットだけでなくデメリットがあることも理解しておかないと、後で大変なことになるかもしれません。 それでは、独立して不動産を開業するデメリットについてご説明しましょう。 ●黒字でも安心できない 不動産業は基本的に金額が大きいサービスや商品を提供する以上、高収入が期待できます。しかし、それは逆に黒字であっても倒産する可能性が付いて回るということでもあります。 金額が大きいということは資金繰りに失敗した時に一気に倒産するリスクが高まるため、黒字だからといって油断していると足元をすくわれてしまうでしょう。取り扱う金額が大きいことに慣れていかないと、会社を維持することができずに事業が失敗してしまう可能性があるので、資金繰りには十分に注意する必要性があります。 まとめ 独立して不動産を開業するメリットやデメリットは多くあります。基本的に在庫を抱えることなく開業資金も少なめで低リスクの独立ができますが、取り扱う金額が大きいことから資金繰りに注意しないと開業したばかりなのに倒産する事態になりかねません。 独立して不動産を開業する場合は、保証協会に加入しつつ資金繰り計画を入念に練りましょう。 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する 併せて読みたい 不動産業界は独立する人が多い?1年間で約1万社増える不動産業界はなぜ独立する人が多いのか 宅建を持っていると転職に有利?宅建の4つのメリットをご紹介!
不動産業界は独立する人が多い?1年間で約1万社増える不動産業界はなぜ独立する人が多いのか
2021/04/22
突然ですが、歩けばすぐ見つかるイメージの多いコンビニエンスストアは全国で何店舗あるかご存知でしょうか?2023年5月末時点の数字となりますが、コンビニエンスストアは全国で57,978店舗となっております。 ※参照:コンビニ9チェーン都道府県別の店舗数公開 問われる店舗運営力 では、コンビニよりも見る機会が少ない気がする不動産会社は全国で何法人あるかご存知でしょうか? こちらは2023年3月末時点の数字となりますが、コンビニエンスストアの約6.3倍もある368,552法人あるのです。 下記グラフを見ても分かる通り、2000年頃から徐々に法人数は増えてきていることが分かります。 ※出典:2023 不動産業統計集(3月期改訂):https://www.retpc.jp/ このように不動産業を営む法人数は毎年増えていることから、不動産業界は独立をする人が多い業界であることが分かります。 実際に不動産業界で働く方と話をしていても「将来的には独立を考えている」という声を耳にしますし、不動産業界未経験の方で、「なにかしらで将来独立がしたいと思っており、金融業界でお金に関する知識を身につけたので、次は不動産業界で不動産の知識を身につけたい」といった声も聞く機会がございます。 参考記事はこちら>>> 【内定者インタビュー】金融業界から不動産業界への転職。自分だけのコンサルタントだと思った ではなぜ不動産業界は独立する人が多いのでしょうか? 今回は、新卒で大手不動産会社を経験した後に30代で不動産会社を独立した方の話を交えながら、なぜ不動産業界は独立する人が多いのかについてご紹介していきたいと思います。現在不動産業界で勤務されており独立を考えている方や、まだ業界などは決まっていないけれども将来的に独立を目指しているという方の参考になれば幸いです。 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する なぜ不動産業界は独立する人が多いのか それではここからは不動産業界で独立する人が多い理由を、不動産業界で働く方や実際に不動産業界で独立した方に伺った内容を交えてご紹介致します。 不動産業界で独立する人が多い理由①:参入障壁が少ない まず1つ目の不動産業界で独立する人が多い理由は、独立するにあたっての参入障壁が少ないことが挙げられます。参入障壁とは、新たにある業界で事業を運営しようとしている人にとっての障害や壁となるものを指し、簡単にいうと事業開始にあたってのハードルのことを指します。 その参入障壁の中には既に事業を運営している企業の多さや優位性、技術力や資格必須の有無、事業開始にあたって必要となるコストの高さなど様々なものが挙げられます。 一般的に個人の技術や知識が問われるコンサル業や実店舗を持ち、常に商品のストックがある上で開始するような初期投資が必要になるような事業、弁護士などの専門的かつ必要な資格を取るまでのハードルが高い士業の場合は参入障壁が高いと言われております。 そんな中、不動産業界はなぜ参入障壁が少ないのでしょうか? これは主に不動産販売会社がメインの話にはなるのですが、不動産販売会社の会社を立ち上げる場合、販売する不動産の在庫を持っておかなくていいということが大きな理由となります。 もし不動産販売会社が販売する不動産の在庫を持っておかなければいけない場合は、1,000万円以上する不動産を1つだけではなくいくつか紹介するために購入し、お客様を獲得して販売して…と初期段階にコストがかなりかかり、独立時のハードルは上がってしまいます。 しかし不動産業界は、販売してほしい不動産を一覧で見ることができるサイトがあり、あらかじめ紹介したい不動産を購入しなくともその不動産をお客様にご紹介ができるため、もし知り合いに不動産を購入したいという方がいる場合はコスト面をかなり抑えた状態で独立ができるのです。 また、参入障壁の一つとなる独立に当たって必要な資格や技術面の話では、不動産業界での独立の場合は宅地建物取引士(以下宅建)が必須となりますが、技術面では特に必須となるものございません。 必須となってくる宅建についても、大手不動産会社だと8割~9割ほどが取得しており、大手不動産会社でなくても宅建取得制度が整っている不動産会社も多くあるため不動産会社で働く方にとってはとてつもなく大きな壁…というわけではありません。 そのため、不動産会社で働いている方は段々と「自分でも独立できるかも?」「社風が合わないのであれば自分で独立してもいいのでは?」と思うようになり、その結果不動産業界は若くして独立する人も多くなってきております。 不動産業界で独立する人が多い理由②:独立したいと考えている人が周りにいる 2つ目にご紹介した不動産業界で独立する人が多い理由は、同じ会社の上司や同期の中に独立したいと考えている人、そして独立していく人が出てきやすいということです。 不動産業界で独立する人が多い理由①でお話した通り、不動産業界は参入障壁が少ないため、独立していく人も多くいます。 そのため、同期やお世話になった先輩が独立して会社を辞める際にヘッドハンティングされました。という話も耳にします。 不思議なもので、今まで独立など考えていなかったのに、同期や身近な人がイキイキと独立についてなどを語っていると「自分もなにかしなければ」と焦ってきてしまいます。 また「独立する」という話を行くと自分の頭にも「独立」という言葉が徐々によぎってきます。 このように、不動産業界で働いていると周りが独立していく姿を見ていくため、段々と独立に対して意識が向いていき、独立するにはどうするのかを考えるようになります。そして独立するまでを考えていくと、意外と参入障壁が少ないことに気づきそして独立を目指すようになる。 そして独立する人の周りが独立することを考えるようになり…というサイクルが起き、結果的に不動産業界では独立をする方の数は増えていきます。 不動産業界で独立する人が多い理由③:独立後、稼げるイメージが沸く 最後にご紹介したい、不動産業界で独立する人が多い理由は、自分が独立してみた際に稼げるイメージが沸くからです。 もしどこかの不動産会社に勤めていた場合、契約を1件挙げても当たり前ですが手数料が全部自分のお給料として反映されるわけではありません。 会社の運営費用や勤めている会社全員のお給料などの固定費に充てられ、自分の手元に入ってくるのは毎月の決められたお給料と会社で決められたインセンティブ率に基づいた成果報酬分です。 もし契約した手数料が全部自分の手元に入ってきたら…?そう考えることもあるのではないでしょうか。 例えば独立して5,000万円の物件を販売することができた場合、売主買主両方からの仲介手数料が物件費用×3%+60,000円の売上となりますので、税抜き312万円をご自身が受け取ることができます。 もし3ヶ月に1件販売ができた場合は単純計算で年間12,480,000円の売上に。 そして自分だけで会社を経営しており、購入されたお客様が全員ご自身の知り合いだった場合は集客コストもかからないため、実際に独立した方の話を聞いたところ、固定費を少し抑えて運用すると毎月50万円で運用が可能となり、年間600万円。 結果単純計算で約600万円の利益を出すことができるのです。もちろんご自身のお給料を高くしたいという場合は固定費が変わってきますのでその分利益も下がってきます。 このように、不動産を買いたい!という方が周りにいらっしゃる場合は、固定費があまりかからず、3ヶ月に1件5,000万円の不動産を売ることで、独立しても稼げることが想像できるようになるのです。 トップセールスの場合ご自身が抱えているお客様も多くいらっしゃるので、今稼いでいる額よりもっと稼げるイメージが沸き、独立に進む人も少なくないのではないでしょうか? まとめ 初めにご紹介したように、不動産業界で独立する人は年々増加しており、その結果不動産会社の数はコンビニの約5.7倍となっております。不動産業界は独立する人が多いからこそ独立したいと考えている人が増えてきて、結果そのサイクルで今後も暫くは増え続けるかもしれません。 不動産業界は独立するまでのハードルは低いですが、独立して起こした会社で継続して売上を作っていくことが難しいです。 独立して最初の年は知り合いが不動産を購入したり先輩がお客様を紹介しれくれたりして上手くいくかもしれませんが、知り合いの方が何軒も購入するかは分かりません。 もし不動産が販売できなければ、もちろん売り上げは0円です。 独立のハードルが低いからとにかくまずは独立してみようと考える方もいらっしゃるかもしれません。 そうではなく、しっかりと競合調査などを行い、どこの地域でどんなコンセプトで運営していくのかを考え、またしっかりと不動産業界で経験を積み、法律であったり不動産の知識を身につけた上で独立をすることをお勧め致します。 併せて読みたい! 不動産営業担当から独立した私のステップアップ過程をご紹介 不動産業で独立するにはいくら必要?資金の目安や申請方法を解説 不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する